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2012年06月27日

ポイズン・ママ―母・小川真由美との40年戦争

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あら?なんでわたしこの本注文したのかしらん?思いだせない。ま、いいか。
てなわけで、「ポイズン・ママ―母・小川真由美との40年戦争」amazonから届いたので読んでみました。

わたくし驚きました。
えー、こんなにちゃんとした内容だとは。
暴露本とかそういうのでなくてちゃんとひとつの物語つうかブンガクじゃあーりませんか。
面白ーい。一気読みしてしまいました。

出てくる登場人物がそれぞれキャラ立ちしていいんすよね。
小川真由美(怖い怖い怖すぎる)はまあもちろん、細川俊之、細川俊之の妻、おばさん(小川真由美の両親が養子にした血のつながらない小川真由美の姉(妹だったか?で、著者の面倒をみていた)、そのおばさんの夫、その息子、橋爪功、そして小川真由美が盲信してるいかがわしい占い師、などなど、皆さん、物語を厚いものにしておられます。

個人的には昔 見たタモリの『ジャングルTV』で著者の雅代さんが小川真由美との共演でなんであんな挙動不審だったのか理由がわかって、うーむそうだったのかと。

雅代さん今はもう5年くらい小川真由美に会わないで済んでるみたいだけど、また小川真由美が病気になったりすると振り回されそうだなあ、どうかうまく立ちふるまって彼女の心の平安が続きますようにと、読み終わった後思わず祈ってしまいました。

2012年03月30日

なんだかなァ人生

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柳沢きみおセンセイの『なんだかなァ人生』読みました。
40年の漫画家人生で『女だらけ』『月とスッポン』『翔んだカップル』『特命係長只野仁』などなど、ヒット作のたくさんある先生がなんで現在、財産も貯金もほぼないのかというこれまでの軌跡を語られていて、大変面白うございました。

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『銀の匙』。2012年のマンガ大賞。
掲載誌は少年サンデーだけど大人が読んでも十分面白いよ。これ読んでるとベーコンとかハムとか食べたくなるわー。
にしてもマンガ大賞って最新刊が8巻以下の漫画が大賞対象みたいだけど、『銀の匙』って二巻(全76ページ)までしかまだ出てないんですけど。
いや、面白いんですけど、これで大賞っていいのかなー、とほんのり思ったりもして。だって二巻だと起承転結の「起」くらいしかまだ描かれてないような。結まで行ってひとつの物語じゃないのか、と古い人間のわたしは思ったりもしたんですが、賞のコンセプトがまだ評価の決まっていない連載開始数年の「友達にすすめたくなるマンガ』てなことらしいので、巻数は関係ないか。
それにちょっと見ると去年の『三月のライオン』は75ページ、2008年『岳みんなの山』は68ページでの受賞で『銀の匙』よりも少ないページ数なのでそういう賞なのね。ふむふむ。勉強になりました。

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そうそう、『銀の匙』読みながらゆうきまさみ先生の『じゃじゃ馬グルーミンアップ』を思い出した人、たくさんいるとみた。
主人公男子が挫折したガリ勉で家から離れた新しい場所で人生を始める設定とか、馬に初めてニンジンやるシーンとかちょっと似てるとこあるのです。

2011年12月18日

花のズボラ飯

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「このマンガがすごい!」の2012年オンナ編一位になった『花のズボラ飯』読みました。
原作が久住昌之センセイだったので期待していたんですが今回はわたし的には、うーむ、ハズレかな。

夫が単身赴任中の食欲旺盛の小太りの30歳奥さんが手抜きごはんをひとりむさぼり食うってな内容なんですが、出てくる料理が25歳を10年以上やってるベテランズボラ奥様方にはそんなに目新しい感じのズボラ料理でもないんで読んでて食べたいなーって感じにならないと思うんすよね。ズボラ琴線にふれないっつうか。
それにホレ、もうわたしお年寄りなんでこういうがっつりって料理に胃袋ぴくりともしてくれないどころか、軽く拷問って感じる今日このごろ。
その上、食べてる時の絵が、がつがつ系な上、よだれ出たり咀嚼音まるぎこえのきちゃない系なんで、食欲中枢が軽くストライキ。(花ちゃんと一緒にごはん食べたくね〜)

一番不思議なのは、この花ちゃん、子供もいなくて仕事も書店のパートで、家も賃貸のアパートで、介護したりする人もいない感じなのに、なんであんだけ好き好きいうてる旦那と一緒に赴任先に行かないのかわからんわ〜、世帯ふたつになると余計お金もかかるじゃんねー。

200グラムで4200円の高級ステーキ肉を飽きたからつうて、後半焼肉のたれかけてかき込むってのありえんわー、栗茹でるんなら一個だけじゃなくもっと茹でりゃいいじゃんあんた大食いじゃん、ガス代もったいないぞ一個だけなんて、ごはんは口を閉じて食え、立って飯くうな、といろいろ思いながら、はっ。こうして人は姑になっていくのか、とふと我に返ったわたしなのでした。イヤー。


2011年09月11日

ティム・ガン

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ティムガン先生にうちのクローゼットみてもらってあの素敵なお顔で皮肉たっぷりの言葉を浴びせかけていただける気分が味わえるかしらん、そしたら、捨てる勇気のいまひとつ出ない服もバンバン捨てられて、うちのクローゼットもすっきりするかしらん、と思いながら、『誰でも美しくなれる10の法則』読んでみました。

い、いかん。少しは捨てる気分にもなるんだけど、紹介されてるお勧めのアイテムが欲しくなってこれ以上にクローゼットが混沌としそうです。

ってそんなことはさせおき。
本の中でファッションの関して見ておくべき映画というのと、ファッションアイコンに関しての章、両方でイーディス・ブービエがこんな感じで紹介されてました。

イーディス・ブーヴィエ・ビール(ジャクリーン・ケネディのいとこ)はベアトリス・ウッドのようなアーティストではないし、自由なライフスタイルの具現者でもないけれど、知名度ではウッドに勝ります。イーディスを主人公に製作されたドキュメンタリー映画『グレイ・ガーデンズ』を是非みてください。『グレイ・ガーデン』はアメリカ上流社会を舞台にした実に興味深い映画でその後のファッションの試金石となりました。
イーディスはニューヨーク州イースト・ハンプトンにあるグレイ・ガーデンスと名付けた邸宅に母親と住んでいました。今やごみ屋敷となった邸宅で猫とアライグマに囲まれながら、ふたりは50年にわたり母娘の確執を解決できぬまま、共にすごしつづけます。
お金のなかったイーディスは手持ちの服をアレンジして華やかかつ風変わりなファッションを考案します。(中略)
エキセントリックですがその後多くのデザイナーが彼女のアイディアを盗んだのも事実です。

見てみたい猛烈に『グレイ・ガーデンズ』。
で、調べたんですが、どうにも見つからず、あきらめるしかないかとか思ってたら、あら?9月の23日にAXNで放送してくれると言うではないですか。
なんたるラッキー。

これだよ

と忘れないようにメモ、と。

2011年07月04日

エデンの東北 高校編

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最近本を買うときは出かけるのめんどくさーなのでネットで注文してるんですが、この前、ふらっと書店に入ってみると、見つけました。『エデンの東北 高校編』。
2003年に『エデンの東北』(1〜10巻)から『ラブ&ピ-ス!ピ-ス! 』(実質11巻?)とタイトルを変えて最後の発刊があってから、8年近く音沙汰がなかったところのこの発見、思わず書店で”やった”とか言いそうになりました。
やっぱり実際、本屋に足を運ぶって、重要なのねーとしみじみ思ったりして。

今回は今まで脇で出てた高校生のオダ君たちの高校生ライフな話。なので今までのシリーズ読んでなくても十分楽しめると思います。
それも昭和時代の高校生なので、ハンカチに刺繍とか懐かしくて涙。
皆イイコたちばっかりでいいわ〜。

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純情な瀬谷くんこんな感じだけど実はメガネはずすと男前ではないのかい。
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だってお母さんがこんなだもん。


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(おねえちゃん)

それにしても今回wiki読んで初めて知ったんだけど、長らく明かされてなかったおねえちゃんの名前、吉田さゆりちゃんっていうんだねえ。何巻で発表した??全然覚えがないすよ。
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(しんご)
ちなみにしんごはなんの動物かというと、”しんご”という種類の動物だって。(いしかわじゅん「漫画の時間」より)

2011年06月07日

さよならまでの三週間

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『ブルー・ヘブン』が面白かったのでC.Jボックス『さよならまでの三週間』読んでみました。

子供の出来ない30代の夫婦が女の子の赤ちゃんを養子にしてしあわせに暮らしてるんだけど、ある日突然、その子の実の父親である18歳の少年とそのまた父親(子供からみたら祖父)の連邦裁判所判事が親権を主張、三週間以内に子供を返さなければならないと宣告されるのだが・・・てな話。

『ブルー・ヘブン』が映画的としたら、これはTVチックな話かな。
『クリミナルマインド』とか『without trace』みたいやなーと読みながら思ってました。
話は面白かったけど、ワルい奴らの人物描写があんまり深く掘り下げられてなくて、ただの記号としてのワルになってたのが残念だったかな。時代劇の越後屋おぬしも悪よのう、ふぉっふぉっふぉ的なお時間来たら登場しますよ的ワル、みたいな。
あと『ブルー・ヘブン』と違ってあんま魅力的なキャラがいないのが苦しかったかなあ。
それになによりなんつっても登場人物の中で一段と魅力ない人が主人公、っていうのが一番残念やったかな。

とかなんとか言って、”ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット”シリーズを読破してないわたしにあれこれいう資格はないと思うのでがんばって全部読むぞ〜。

2011年06月03日

平 安寿子

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平 安寿子『さよならの扉』ちょと前に読みました。
夫を癌で突然亡くした48歳のなんもできない専業主婦(仁恵)が夫の死後愛人の存在に気づいて、その愛人のずっと一人で生きてきたOL45歳(志生子)になんでか、あれやこれやしつこくかかわろうとする話なんだけど、なんだか泣けた。

いや全然、泣かせる作りにはしてないんすよ。
とにかくこの専業主婦の仁恵がウザい。実際こんな人にかかわられたらうんざりだろうなーと思える世話焼きたがりの、でもピントハズレのぶりっこおばちゃん。愛人志生子のウザーなにこの人?って気持ちがよくわかる。志生子も本当は突き放したいんだけど、愛人だったという負い目があって強くは出られない。それに仁恵は愛人を責めるんじゃなくて仲良くしてね(でも本妻が優位ってことはそこはかとなく利用してる)、ってスタンスだし余計に。

でもなんだか心がすごく揺さぶれられてしまった。
最後の最後のこの文章に泣けた。

さようならの扉に、鍵はない。どうしようもなく絡みあった人生は死をもっても切り離せず、扉を開けて何度でも出入りを繰り返す。死が二人を別つまでなんてキリスト教のケチくさいこと。

これって仁恵と志生子の話でもあるけど、二人の男が死んでいく話でもあるんですよね。


仁恵がどれだけ夫に愛されていたかということを、志生子はなにげない仁恵の夫との思い出話の中で気づいて小さな嫉妬をするとこがとてもイイです。でも仁恵は夫の自分に対する気持ちには全く気付いていない。夫が自分のことをどれだけ愛していたか気付かないどんくさい奥さん、ってアン・タイラーにやっぱあったなあ。「歳月の梯子」だったか。


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この本と同時期に「おじさんとおばさん」「人生の使い方」も読んでてフツーに面白かったけどこの本ほどは心揺さぶられることはなかったから、うーむ、やっぱわたし平安寿子読むにはアン・タイラー要素が不可欠になっとるのか。それともたまたまか。まあ、これからもどんどん読んで考えてみよう。

2011年05月29日

雨が降るので

マットデイモンの『アジャストメント』を観に行くのは止めて本を読むことにしました。
奥田英朗『オリンピックの身代金』。2008年発刊の本を今頃。
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簡単にいうとタイトルどおりオリンピックを人質にして8000万円を手に入れようとする話なんですが、これが超力作、面白かったです。

須賀忠 TV会社勤務 警察庁幕僚長の次男 東大出身
小林良子 古本屋の娘
落合昌男 捜査一課警部補 妻がもうすぐ出産
島崎国夫 東大大学院生
山田  山新興業社長
村田留吉 箱師(鉄道専門スリ)
米村 山新興業 人夫 25歳
樋口 やくざ人夫
ユミ 東大生 学生運動家
キン 面倒見


てな感じが主な登場人物。なんつってもいいのは鉄道スリの村田留吉。ヒロポン中毒。小さいスリで刑務所とシャバをいったりきたりのいつもハンチングかぶってる老年に近い小男。はじめはうさんくさい感じで、でも特に強い印象もなく登場するんですよ、でも、いつのまにか、あんたが主役だよ!てな気分に。またこのおっちゃんが途中無意識に、名言をたくさん吐くこと吐くこと(それも東北弁で)。でも最後の、最後のセリフがなんつっても一番。泣けて泣けてしょうがなかったですよ。
あと人夫の米村もよかったなあ。

警察内の公安課と捜査課の関係や当時の裏社会コネクションも横糸になっててとても話に厚みを加えてて読み応え満点。
学生運動に対しての親のすねを齧ったままでいて革命だなんだの甘ったれたこと言ってんな、てなスタンスもよかったな。

わたしヒロポンというといつもミヤコ蝶々の戦後話を思い出してそんでもってなぜかそっから西条凡児の番組「娘をよろしく」を思い出すんですけど、なんでかな。「娘をよろしく」にミヤコ蝶々出てなかったと思うんですけど、「夫婦善哉」とごっちゃになっとるんか。いやどっちも製薬会社が提供やったもんでごっちゃになったんか、てまあ、そんなことはほんとどうでもええですね。

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で、もう一冊奥田英朗。「純平、考え直せ」。
これは2011年の本。

見習いヤクザで気のいいあんちゃん純平が鉄砲玉を命じられてそれを実行しようとするまでの、三日間の話。
大まかにいうとエドワードノートンの「25時」みたいな感じかな。純平は男の間をふらふらしてる水商売の母親との母子家庭育ち。ごくごくありふれた人たちが学校卒業→サラリーマンってな道を特に疑問なく選ぶように暴走族→やくざってな王道を葛藤もなく進み、周りはもちろん純平もそんな人生を当然と受け止めているんで、「25時」みたいな深刻な感じはないけれど。
でも、そのぶん純平のあっけらかんとしたとこ、自分の境遇にある諦観みたいなものが、ほんのり哀しみを醸し出していてアウトローなすかっとした青春小説を読んでいたつもりが読後なんだかしんみりさせられるという、テクニックの憎い小説でござんした。

2011年05月14日

3巻読んだよ

テルマエ・ロマエ。
今回の神はこの方↓

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いえいえルシウスでなくて

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どどーん。この方です。

この「テルマエ・ロマエ」もそうですが最近はいろんな漫画が映画になるんやねー。

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宇宙兄弟も映画になるらしいですね。
でも途中ジェイク・ギレンホールの出てた「遠い空の向こうに」まんまの挿話があるんだけど、あれはどうするんだろう、気になるわー、著作権とか。まあ、映画では使わないか。
まあ、そんなことよりなにより万起男ちゃんには是非出てほしい。万起男ちゃん出るのなら絶対観に行きますよ。
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2011年05月11日

ぼちぼち本読んでます

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松苗あけみセンセイの表紙に惹かれて読んでみました。真梨幸子「更年期少女」。

池袋のフレンチレストランに集まったのは、往年の人気少女漫画「青い瞳のジャンヌ」をこよなく愛する「青い六人会」。無様に飾り立てた中年女性たちが、互いを怪しい名前で呼び合い少女漫画話と噂話をするだけの定例会だったはずが…。いつのまにやらメンバーの度重なる失踪、事故死、腐乱死体発見!ヒロインになりたい女たちの、暴走ミステリ。 (Amazonより)

とあったので平安寿子に毒加えた感じのでも中年女性を生々しくでも生き生き描いてるチックなミステリ?とか思ってたら、
戸梶圭太系、容赦ない暴走系どうしようもないおばちゃんたちの話でござんした。
おばちゃんたちの暴走に一気読みしてしまった&面白かったけど、戸梶圭太よりもどうしようもない人に対する毒がちょっとマイルドで、もっと毒々しくてもよかったかなあ、と思いました。
他の作品はもっと毒があるのかな?読んでみよう。

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で、その戸梶圭太「見当たり捜査官」

警視庁捜査共助課。久米山はそこに所属する「見当たり捜査官」である。見当たりとは、指名手配犯を見つけ出すことで手配写真がすべて頭に入っているといっても過言ではない。久米山は過去に警視総監賞をとったこともあるほどの優秀な刑事だったが、最近は逮捕することもなく焦っていた。焦れば焦るほど状況は悪化。果たして負のスパイラルから抜け出すことはできるのか。 (Amazonより)

まあ、説明のとおり、指名手配写真を頭に全部叩き込んで、そのうえ逃亡期間を経て変わった容姿も想定に入れて犯人逮捕に血眼になってる刑事が主人公なんですが。

なんということでしょう、今までの戸梶節が薄れたこれまたマイルドな仕上がり。
ちょっとゲロ吐くだけだしちょっと首の骨おるだけだし(ちょっとか?)少々捕りものの最中に大腸出ちゃうくらいだし(少々か?)、ってまあこんなことが大したことないように思えるような阿鼻叫喚大暴走が今までの作品では展開されてたので、今回の展開やキャラが物足りなく感じてしまいました。
戸梶圭太作品って登場人物に全然同情寄せられないところが、凄い&楽しいとこなんすよね。

まだ続きがある感じの終わり方だったので続きに期待っつうことで。

2010年10月28日

ガラスの仮面45巻

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『ガラスの仮面』45巻読みましたよん。
ここ数巻の亜弓お嬢様、すごいわ〜。
今までは美人で演劇サレブレットでお金持ちのお嬢様でそのうえ努力家だけど、やっぱり才能はマヤのほうが断然で、
どんなにお嬢様が努力してもなあ、とか思ってたんですが、ここ最近では”マヤなんてただ天才なだけじゃん”と思える超気迫。

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今回は亜弓お嬢様のママも女優の先輩として大活躍。

てなわけで今週金曜発売予定の46巻を大久保さんと一緒に待ちたいと思います。
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2010年06月22日

年をとりました

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なにかと話題の石川雅之『もやしもん』読んでます。
長谷川遥、武藤葵、ふたりほど黒髪の女性キャラが出てくるんですが読み始めのころは、このふたりの区別がなかなかできずに、やー難儀しました。


こういうふうに↓↓一緒のコマにふたりが出てくると「???」てな感じで、超混乱。
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(右長谷川さん、左、武藤さん)似てませんか。

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(上武藤さん、下長谷川さん)
しばし、読むのを中断して人物紹介欄と照らし合わせる始末。昔はこういうキャラ出てきてもちょっとした違いですらっと頭に入ってたんですが、最近は厳しくて、とほほ、です。
なので、漫画も、一冊ずつ、何カ月かごとの新刊発刊待つ、だと前巻の話忘れてしまうので、ある程度発刊の冊数がそろってから一気読みってパターンじゃないともう漫画が読めません。めそめそ。

んで、「もやしもん」
菌が見える農業大学生が主人公。(本当の主人公は菌か)
農業大学の生活や菌のことについていろいろなことが知ることができて楽しいです。が、およそ8巻出てるけど、まだストーリーがあんまし動いてないのがちょっとじれったいとこかな。

2010年06月11日

第七女子会彷徨

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夏目房之介センセイのブログで紹介されてたので『第七女子会彷徨』読んでみました。
"だいななじょしかいほうこう"、と読みます。

友達は自分の意志とは関係なく決定、冷凍睡眠あり、死後は意識がデーター化され、みたいなちょっとだけ未来の女子高校生たちの、のほほんとした日常、みたいな。

なんとなく表紙の絵柄から、このふたりの女子たちの萌え押しの感じの漫画だったらヤだなー、でも夏目先生お勧めなのでそれだけの漫画じゃないだろう絶対と思いながら読み始めたんですけど、やっぱ普通じゃないいい感じの漫画でした。

ちょっと、ほわわーんとした感じで話は作られてるんだけど、でもミシェル・ゴンドリーちっくな世界感なのです。
あの世界が好きな人には、かなりお勧めの漫画ですわよん。

2010年06月03日

バクマン。

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『バクマン。』読みました。
『デス・ノート』小畑健、大場つぐみコンビの次作品。

一握りの者にしか得られない栄光を手にするため、険しい“マンガ道"を歩む決意をした二人。高い画力を持つ真城最高と、文才に長ける高木秋人がコンビを組み、新たなマンガ伝説を創る! 新時代成功物語開始!! (Amazonより)てな感じの話。


どうやって漫画が創り出されていくのか、とか漫画家の仕事、それに対する編集者の役目とか、週刊漫画ってそういう過程を経て発行されていくんだっていう漫画業界のことを知れる、ってことに関してはものすごーく面白かったです。でも出てくる女子キャラがやっぱ少年漫画女子なのがちょっと残念かなー。いろんなタイプの女子キャラ出てくるけど、みなちょっと本当の女子とはちょとズレてる男子の頭の中にだけにいる想像女子つうか。
あと話の展開もオイオイってとこもあるんだけど、それはまあ「友情」「努力」「勝利」のジャンプワールド内での出来事だからしょうがないのかな。

いやあ、それにしてもつくづく改めて週刊漫画連載って骨身を削るって言葉どおりの過酷なものなんですね。

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基本こういう、ものごとを創り出すこと=命を削ること系な漫画好きなんですよね。島本和彦「燃えよペン」とか日本橋ヨヲコ「G戦場ヘヴンズドア」小林まこと「青春少年マガシン」とか。特に小林まことの「青春少年マガジン」は実話ベースだけあり、いろんな意味で最強だと思います。


ところで「デス・ノート」の時から言われてた原作の大場つぐみが、「ラッキーマン」のガモウひろしだってことはもう噂じゃなくて決定??今回、「バクマン。」で毎回エピごとに大場つぐみのネームと小畑健の下絵が載ってるんですけど、それがカミングアウトってことなのかしらん??
というわけで、ガモウひろしの「とっても!ラッキーマン」と大場つぐみ「バクマン」ネームを並べてみました。


コミックのとっても!ラッキーマン からキャプ ↓

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そしてバクマン。ネーム
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これじゃちょっとわかりにくい感じなので、似てる感じのコマをUPにしてみます。

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ラッキーマン            バクマン

髪の毛の山の付け方の描き癖が一緒ですよね。

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ラッキーマン           バクマン

苦悩の表情もよく似ております。

2010年05月20日

宇宙兄弟

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『宇宙兄弟』読みました。
最近はめっきり本屋に行って自分で本を選ぶということがないので、「このマンガがすごい」とか「マンガ大賞」とかそういうのを見てネットで注文するというぐうたらぶり。で、「マンガ大賞」の2位に入ってたのがこれ。

なんとなく表紙絵のイメージからフツーのでも破天荒な男がちょっと妄想の入った根拠のない自信から宇宙飛行士を目指す話かなーとか思ってたんですけど、むこうみずではあるけれど、ちゃんと地頭のいい(きっとIQも高そうな)30過ぎの男が会社を首になったことをきっかけにもうすでに宇宙飛行士やってる弟の推薦と励ましで宇宙飛行士を目指す熱いまっすぐな話でござんした。
宇宙飛行士に選ばれるまでのいろんな試験がくわしく描かれております。

なにげに、調べてみたら編集の人が万起男ちゃんの「君についていこう 女房は宇宙をめざした」を読んだのがきっかけで、その中の宇宙飛行士の選考のエピがとても面白く、これをテーマにしようと作者の小山さんと意見が一致して方針が決まったそう。

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(万起男ちゃんぽい人も出てるでよー)

そうそう、万起男ちゃんといえば、
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『謎の1セント硬貨 真実は細部に宿るinUSA 』

ヒューストンにいる千秋ちゃんに会いに休暇のたびにアメリカに飛び、10年に渡りふたりでアメリカをドライブ旅行するたびにアメリカのシステムで不思議に思ったり謎に思うことをつぎつぎと下院議員、市警、市長、市民、などなどいろんなアメリカ人にメールで質問しまくりアメリカという国の謎をといていくというエッセイ。
面白いよ。旅行の時に読もうと思って買ったんだけど、行く前に読んでしもうたよ。

たとえば。
ある時、奥さんの千秋ちゃんから仕事でテネシーに行った時にパルテノン宮殿を見たという情報が万起男ちゃんに伝えられる。千秋ちゃんはすごーーくそのパルテノンが気になるんだけど忙しくて外からチラっとしか見ることができなかった。だったら次のふたりのアメリカ旅行で詳しく見学しちゃおうじゃないかということになる。
で、時がきて、ふたりはパルテノンを訪れる。そして目的を達成して移動していると、パルテノンからたいして遠くもない場所に今度はピラミッドを発見する。そしてまたくわしく見学して、移動する。すると今度はエッフェル塔があるということを発見する。もちろんふたりはそこに行く。するとそのエッフェル塔の銘板に何かが書かれてある。大学名だ。どうも真面目なキリスト教系の大学らしい。そこで万起男ちゃんはその大学にメールをする。そのエッフェル塔建造の動機、理由、歴史などなどを訪ねるために。するとその大学の修道士の人から返事が返ってくる。その修道士の人は教育に熱心に取り組むという使命を300年に渡って果たしてきたとあるカソリック会の修道士で彼の属するその会は世界で88の学校を運営していることが判明。そしてその88の学校の中には日本のある学校も含まれているという・・・。
さて、その学校とは!?
さあ、どの学校でしょう。あなたも知っている、そしてわたしも知っているあの学校です。
ふっふっふ。読みたくなりませんか。

あら、「宇宙兄弟」の話を書くつもりが、万起男ちゃんの本のほうに力入ってるような気もするけど、まあ、いいか。

2010年04月12日

そうそう

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『第9地区』。
『第5惑星』や寄生獣を思い出しながらみてたんですけど、やっぱ最近で連想するのは、モンスターエンジンのゴッドハンド洋一やなーとか思ったりしてました。
んで、家戻ってググってみると、おお、やっぱりその意見多数でござんした。
ちなみにあのモンスターエンジンのゴッドハンドは2500円で作ったらしい。(どうでもいい情報)

これだけじゃなんなんで。
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ヤマザキ・マリ『テルマエ・ロマエ』読みました。
古代ローマの風呂設計技師が現代の日本にタイムワープ(風呂場限定)して驚愕しながらもその技術を古代ローマに持ち帰るてな話。
銭湯やら家庭風呂やら露天風呂やら、風呂のショールームとかにワープするんだけど、わたしどれも今2009年あたりにワープしてる話かなあと思ってたら一話目の銭湯だけは銭湯に貼られたポスターが「スターウォーズ」と「男はつらいよ 寅二郎と殿様」だったんで、ここだけは70年代やったんやねーと何回か読んだあとにやっとこさ気づきました。(遅っ)

ヤマザキ・マリさんの本はこの『テルマエ・ロマエ』はもちろん面白いんだけど、

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イタリアの旦那さんの三世代家族同居を書いた「モーレツ!イタリア家族」も面白いし、(特にタフすぎるイタリア女性連れての日本旅行記がおもろい)

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そしてなにより、『それではさっそくBuonappetito!』これ読むとなんか絶対作って食べたくなりまっせ。

2010年03月25日

東京怪童

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望月ミネタロウ、『東京怪童』1・2巻読みました。
望月峯太郎から望月ミネタロウに改名したんやね。しらんかった。でもまた別の漫画になったら元の名前に戻りそうな予感も。

脳になんらかの損傷や障害があるため起こしてしまう奇矯な行動のせいで一般社会生活が困難になり病院にいる4人(子供2人、若者2人)がとりあえずのメインなキャラクターな話。
この子たち以外の脳の損傷のないいわゆる健常状態にある登場人物も全然フツーじゃないとこがまたミソみたいな。

まだ2巻だから、いろいろ話は動き出していいるもののこれからどっちに行くのかまだわからない感じかな。次巻くらいでなにか大きな動きがありそうな。


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アビゲイル・ブレスリンちゃんやら

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ナポレオン・ダイナマイトくんやら出ております。

2010年03月03日

読んだ本

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平 安寿子『神様のすること』読みました。
”物語を書くことにしか興味を持てなかった安寿子が40歳間近で願ったことを、神様は100パーセント聞いてくれた。願いがかなうまでの、長い長い物語”と紹介にあったから、ん?エッセイ?なら、うーーーむ、あんまり気が乗らないなあ、エッセイだけ書いてる人のエッセイは好きだけど(例:わたしの中では万起男ちゃんとか)小説家の書くエッセイってどうもいまひとつ、面白くないんだよなー、躊躇したんですが、紹介の最後の「物語」という言葉に押されて買ってみました。エッセイでなくてちゃんとした物語でした。

今回はひさびさにばりばりとアン・タイラーリスペクト強いお話でござんした。病床の高齢の母親を看ながら家族の物語をつづっていくって、「ここはホームシックレストラン」かな。
今回の話は家族というよりも血縁と親族の物語って感じ。面白かったです。人の記憶と印象の行き違いってのを強く出してるのもアン・タイラーチックで面白かった。

○賛同したとこ
わたしは血液型判断はあんまし信用してない派ではありますが

人をたった四種類の血液型で判別するのはおかしいと言う人もいるが、わたしは血液型判断をかなり信用している。人間には多様性なんてない。せいぜい四種類くらいのものだ。下手な小説はキャラクターが「類型的」だと批判されるが、生身の人間って、それぞれが思っているよりずっと類型的だと、わたしは思うのだ。

そうだよねー性格ってけっこう単純なものだと思いますです。ちょうど今回のこの物語の人の記憶と印象の違いってのが、ああ人間って複雑と感じさせてしまう一つの要因のような気がする。


○ちょっと違う意見なとこ
「よくなることのない年よりを診る医者に何かを期待されても困る」と言われ吐き気を催した

個人的にはそういう方針の病院があってもいいんじゃないかなーと。ここ数年の自分のいろいろと自分の老後を思うと、痛みや苦痛さえ取り除いてくれたら積極的治療をしないことを躊躇なく明言する病院ってかえってわたしはいいのじゃないかなあと思ったりしました。

でも平さんはそこで自分の怒りだけでなく一方ちゃんとした病院に移して回復したお母さんが”「すっと死なせてくれない」と文句を言った”という文を入れてくるとこがやっぱすごいなあと。

あら、なんか思ったより長い感想になってしまったので残りの本は簡単に。


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『深夜食堂』
まだ一巻しか読んでないです。
深夜に営業してる食堂に集まる客とマスターの人情話、みたいな。
こういう人情ものって団塊チックな価値観の人情ものなら、なんかヤだよなーと思いながら用心深く一巻しか買わなかったんですが、そんなことなくけっこうさらっとしてよかったので、続きも買ってみようと思いました。

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『武士の家計簿』加賀藩御算用者の幕末維新
お、わたしにしてはちょっと堅めの本ですが、とても読みやすく工夫されてる文でイイ。車の定期検査の待ち時間でさらっと読めました。
当時の貨幣を現在のレートに直してくれてる家計簿がとてもイイです。
ずっと謎だった、なんで「武士はくわねど高楊枝」なのかが、すっごくわかる本でございます。
またこの本の主人公一家が幕末から大正にかけて加賀藩の御算用者から海軍省勤務になるまでの激動も読み応え満点っす。

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とかいいながらこの↑漢字が最後まで読めなかったのは秘密・・・。とほほ。

2009年11月15日

三巻と四巻

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旅の帰りに空港でえっらいフライトまで待ち時間が長かったので空港内の書店でよしながふみ『きのう何食べた』三巻と中村光『聖☆おにいさん』四巻買って読みました。
旅に文庫本って手軽でいいけど、疲れてる時って小さい字がぎっしり詰まってると目と脳みそに厳しくて、漫画みたいな文字数少ないほうが老体には優しくて好きなんですよね。重量文庫本に比べると重いけど。そして買うとしたら帰路に限るけど。

これってどっちも同じ部屋に住んでる男同志の日常の話なんだけど、ゲイのカップル、聖人同志と違いはあるけれど、なんとなくこのふたつの漫画の主人公たちの関係に流れるムードに共通するところがあるよなあ、どこだろうと考えてたんですが、たぶん、関係をリードしてるほうのキャラのほうが多分におばちゃん濃度が高いところとみた。
シロさんとブッダってしっかりしてるけど、男気も見せるけどそれを上回るおばちゃんエキスが血液の中に脈々と流れてませんか。

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『きのう何食べた』のシロさん&けんじ


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『聖☆おにいさん』のブッダとイエス。

このふたつの漫画、ゲイ、聖人、の設定とても面白いんだけどそれ抜きにしても、単純にバディ(相棒)物としてもわたしは好きな漫画でございます。

2009年11月03日

JIN(仁)後半

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てなわけで、残り9巻〜16巻まで読んだどー。
幕末の仁センセイ、勝海舟やら坂本竜馬やら緒方洪庵やら一橋慶喜、和宮、西郷隆盛、などなど有名どころとばんばんからんだりするんですが、ナポレオンまで出てきたのにはちょっとずっこけました。

作者の村上もとかのWikiを見てたら、「ドクン!」という擬音を頻繁に用いる。と書いてあったので、そういえばドクンドクン言うてるなあ、小池一夫センセイの「ン」と並ぶ特徴だわよねと思いつつ、週末暇だったんで、地上波のボーンシリーズを見ながら、ドクン数を数えてみました。(何やってるんだか、暇すぎ)
一巻0ドクン
二巻7ドクン、3トクン
三巻7ドクン
四巻4ドクン
五巻5ドクン
六巻10ドクン(最高ドクン数ですな。このへん山場か)
七巻2ドクン
八巻4ドクン
九巻4ドクン
十巻0ドクン
十一巻4ドクン
十二巻0ドクン
十三巻0ドクン
十四巻1ドクン
十五巻4ドクン
十六巻2ドクン
計54ドクンとなっておりました。(おおよそっす)
いろんなドクンがありました。

jin03.jpgノーマルドクン
jin04.jpg白抜きドクン
jin05.jpg連射ドクン
jin07.jpgドスン
jin06.jpg毒ン・・・(すんません暇だったもんで)

てなわけで、原作完結してないんだけど、ドラマのほうでどう完結させるんだろうか。あの冒頭で手術された男と頭の中にあったものの謎が激しく知りたいっす。

2009年10月30日

JIN(仁)

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日曜の夜になんとなくテレビでやってた『JIN(仁) 』を観たら、なんか面白かったので、原作の漫画を買ってみた。
原作の村上もとか作品は主人公や登場人物がとにかく、とにかくひたむきすぎで、ストーリーは面白いんだけど読んでるうちに基本なまけものでぼーーっと暮らしてるわたしにはなんだかだんだんと疲れてくるんで、『六三四の剣』は最後まで読んだけど『龍RON』のほうは途中脱落。
なのでこの『JIN』16巻まで出てるらしいけど、8巻までの試し買い。

現代の脳外科医が幕末にとあることをきっかけにタイムワープしてこの先の歴史を変えてしまうことを危惧しながらも彼ができることでその時代の人々を現代の医療で救っていくってな感じの話なんだけど、タイムワープというちょっと現実味に欠けるシチュエーションが登場人物たちのいつものひたむきさを薄めた感じになって、今までになく力抜いて読めそうな感じっす。
とりあえず8巻までは面白かったので、残りも買ってみよう。
まだ雑誌連載中なんで完結はしてないんすね。

それにしてもこういう医療ものをみるといつも思うんだけど、テレビとかに出てるお医者さんっていつもちゃんとした靴はいてるのがデフォっぽい気がするんだけど、実際病院に行くと、お医者さんってだいたい草履っつうか、つっかけ履きの人のほうが圧倒的に多くないですか。つっかけに白靴下ってのがわたしのお医者さんのイメージなんだけど。
これはわたしが田舎の病院に行ってるからなのかなー。都会のほうではやっぱりみんなちゃんと靴はいてるんだろうか、とふと浮かぶしょーもない疑問。

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(仁センセイ↑、つっかけ履き姿)

それにしても仁センセイ、現代ではたばこ吸ってたけど、幕末に移動してたばこは吸いたくならないんだろうか、とりあえず8巻までは江戸では喫煙シーンとかなかったけど。
てなわけで、さあ明日、残りの巻を買いにいくぞい。


2009年09月12日

ガラスの仮面

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(↑紅天女の稽古をする姫川亜弓さま)

マヤ恐ろしい子・・・・・。

ってなわけでガラスの仮面最新刊読みました。
な、な、なんとー、今回は怒涛の衝撃展開。
やっぱ、少女漫画はこうでなくっちゃ。
学園内、片思いでもじもじ、胸きゅん、登場人物たちはとってもかわいくてオサレな服を着てますよ、メガネ男子もちょっといいわーみたいなのも少女漫画の醍醐味ではあるけれど、やっぱ王道は今回のガラスの仮面の日本海の岸壁で荒波がドバーンみたいなこの展開じゃなくっちゃ。

それにしても70年代のファッションてちょっと前はアリエナイーだったのが、今は流行はめぐるの法則ですっかりあのテーストが再びフツーにオサレに感じられるようになって、今一条ゆかり先生の「デザイナー」とか「砂の城」とか見ると、また新鮮な気分でオサレーと思えるんだけど、ガラスの仮面だけは70年代テースト出てきても全然そう思えないのがまたすごいですね。(誉めてます)

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(ザ・そのまんま70年代)

というわけで、はやく次巻プリーズ!

2009年06月09日

ミヒャエル

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さて、もうじき『愛を読む人』が公開されるわけですが、これの原作の『朗読者』、わたし発刊当時、帯に寄せられた
「相当な傑作、いや、舌を巻くほどの傑作」
「だれかがこうした作品を書かなければならなかった。私は強くそう思う」
「近年、これほど心動かされた海外文学はない読み終わってしばらく涙が止まらなかった」
などなどの文化人の絶賛コメントに、ほうほう、と興味を惹かれて読みました(遠い目)。

が、しかし、いつ涙が出るのか胸が熱くなるのかと思いながら読んでいたんですが、まったくそんなことはなんもなく、物語終了。
え?、帯に書かれたような感動はいったいどこに?滂沱のように涙が溢れるのはどこ?わたしの買った本は落丁してたのか、いや、ページは抜けるてとこないよなあ、もしかして、わたしの感情のどこか欠落していてこれを理解できないのか、という釈然としない気持ちを残したまましばしの時がたったのでした。

それから、3年後、斉藤美奈子著の『趣味は読書』にそのもやもやの要因を解明してくれる文章が。

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以下ネタバレなので反転します。↓

おわかりでしょうか。『朗読者』ってものすごく「インテリの男に都合がいい話」なのですよ。都合いいでしょう、どう見ても。少年・青年・中年期を通して「ぼく」は終始一貫「いい思い」しかしていない。少年時代には頼みもしないのに、性欲の処理をしてくれて、青年時代にはドラマチックな精神な葛藤を用意してくれて、最後に彼女が死んでやっかい払いができるなら、こんなにありがたい話はない。本の朗読をしてあげた?戦争犯罪について考えた?そんなの「いい思い」のうちですよ。だいたい、この「ぼく」ってやつがスカしたヤな野郎なのだ。自分はいつも安全圏にいて、つべこべ思索しているだけ。で、この小説は、そんな知識階級のダメ男をたかだか「朗読」という行為によって、あっさり免罪するのである。

(中略)
インテリ男性が好むインテリ男に都合のいい小説。なんてわかりやすいんだろう。キモは「文学」への信頼か。いや以外に「敗北感」かもしれない。字を識らないことを隠すために一生戦い続けた彼女。字を識っているだけで一度も戦わなかったぼく。

(抜粋はココマデ)

ああっそうかー、そうだよね。ほんとミヒャエル(←主人公のぼくね)
ネタバレ→なーーんもせんかったなあ。
少年から大人になりええおっさんになり法律家になり法史学者になっても、やっぱしすることは「本を読む」ってことだったよ。確かに。うんうん。

ハイジみたいな小さい子すらペーターのおばあさんに本を読んであげるだけでなく、ロッテンマイヤーさんに怒られながらもふかふかのパンを届けてあげようとしたり、暖かいひざ掛けをプレゼントしてあげたというのに。

ていうか、読みながらずっとミヒャエルの字が読めないってことに向ける憐憫とそこはかとなく漂う上から目線に、なんだかなあ・・ともやもやした感情が。


てなわけで、映画、楽しみなような怖いような。

2009年05月24日

ブルー・ヘブン

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万起男ちゃんが週刊ブックレビューで前に面白いとおっさってられたので読んでみました。『ブルー・ヘブン』。
アイダホの田舎町で12歳の少女とその弟が元ロス市警の警官たち四人の殺人を目撃してしまうんだけど、元警官たちは都会の警官だったということを利用してアイダホの保安官たちもうまく巻き込んで子どもたちの口封じを画策する。で、子供たちは寂れた破産寸前の牧場に逃げ込み、いろいろ訳ありの牧場主は警官たちと対決するってな話。

子どもたちは母子家庭の子供で兄弟で殺人を目撃するって、ちょっとスーザン・サランドンの『依頼人』みたいかなあと最初は思ってたんですが、読むうちに舞台になってるアイダホ住人や子供たちにかかわる登場人物がそれぞれキャラ立ってていつの間にやら『ブルー・ヘブン』ワールドの虜。

いやあ、いいっすね。映画になったらこういう場面でこういう撮られ方してこういう音楽流れそうだなあ、という楽しませてくれる読みやすい文章で、最後までいっき読みしてしまいます。登場人物たちもハリウッドの自分好みの俳優たちの顔を自然にあてはめて読んでました。
とか思ってたら実際、『アバウト・シュミット』のプロデューサーが映画権を獲得したとあとがきに書いてありました。

作者のブログにも映画化した場合主人公の牧場主ジェスは誰がするのがいいかとアンケートがありましたよ。

主人公のジェス。60〜65歳で昔堅気のカーボーイ。犯人のアジトに、車でなく(ヘッドライトを使うとバレるから)馬で乗り込んで行くってかっちょいいシーンあり、てな人物なんですが。
1.サム・エリオット
2.トミー・リー・ジョーンズ
3.ロバート・デュバル
4.クリント・イーストウッド
5.ジーン・ハックマン
てな順位に今んとこなってました。

わたしはジェスはクリス・クーパーをちょっと想像してたんですが、彼は別の登場人物、ジェスの友人でもある銀行家役もいいんじゃないかなーとも思ったりもして、あとイーストウッドもいいんだけど、ジェスは60〜65歳設定なんでちょっと年いきすぎかなあ、と。
他、わたし的、配役として、

子供たちの母親:『デクスター』のリタ役の人
ムカつく女郵便配達員:『ミスト』の時のマーシャ・ゲイ・ハーデン
悪ロス警官たちに振り回される地元保安官:ウィリアム・H・メイシーorガブリエル・バーン

なんかを思いながら読んでました。
その他、元ロス市警の警官4人とか彼らをとある事件でアイダホまで追ってきたアルカディア警察の元刑事とか、子供たちの母親の筋肉バカな恋人とか、たくさんキャラ立ってる人たち登場してます。

てなわけでちょっと長めな時間乗り物に乗らなくっちゃいけない旅のいいお供になりそうな、わくわく本でございましたよ、万起男ちゃんありがとう。


2009年04月12日

おくればせながら

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『聖☆おにいさん』読みました。最近本屋に足を運んで自分本を選ぶということがほとんどなくなってます。ネットで紹介されてかなり話題になってから読んでるのでものすごーーく今更感たっぷりの読書傾向ですが、これが年をとるということか。(いや単なるものぐさ)この本も『このマンガがすごい』でオトコ編で一位になってたので買ってみました。

で、オモロイやんか!
世紀末を無事に乗り越えた(たぶん1999年の恐怖の大王と戦うためにいろいろあったんだろうなあ・・しみじみ)キリストとブッダがバカンスのため東京立川市で古アパートをシェアして貧乏暮らしてる話。
キリストはコスプレとネットが趣味でドラマブログを持っている。ドラマオンエア後即感想UPの素早い更新、コメント即レスなど努力を重ねランキング一位に輝く。ミクシィもやっている。浪費癖ありで節約家ブッダの仏の顔を三度まではいかないものの二度目くらいまで顔色をかえさせることしばしば。
一方ブッダはまじめで家事が得意。ベジタリアンで苦行を愛しネカフェで読んだ手塚治虫の『ブッダ』に大感激し一気買い。シルクスクリーンが趣味でふたりのTシャツのデザインはほとんどブッダの作品。
ふとしたことがきっかけで「パンチとロン毛」という漫才コンビを組むことになるが、コンビに乗り気のキリストのほうが笑いの沸点が低く、あまり乗り気でないブッダのほうが笑いに厳しい。ブッダの書いた天界ネタマンガ『悟れ!アナンダ』は天界で大うけで話題騒然。
てな感じの二人の日常みたいな。


ここでちょっとマンガの雰囲気なぞ。
キリストの身分素性を隠してやってるドラマブロクに質問コメがあってその書き込みから5秒後のキリストの即レス回答に対するコメなコマ。↓

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ってマンガの面白さを文で書いてもなんのこっちゃなので時間がある時にでも読んでみてくらさい。その他、キリストの弟子たち、ブッダの弟子たち、アパートの大家のおばちゃん、やら面白いキャラいっぱい出てきますよん。

ウォッチマンの感想も書いたのでよろしければ。読んでねん。


2008年10月11日

エンジェル

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そういえば旅先で読もうと思ってて結局読めなかった本を家に帰ってから読み進んだら、これが面白いのなんのって。止められなくてぶっ続けで読みつづけること四時間半。退屈な飛行機で読むんだったっすよ。てなわけでエリザベス・テイラー『エンジェル』。
エリザベス・テイラーはあのエリザベス・テイラーでなくてイギリスの女性作家(1912〜1975)。この作品は1957年に発表。


どういう話かっつうと、

栄光と転落の悲喜劇
本国ではしばしばジェイン・オースティンと並び称される作家、エリザベス・テイラー。その本邦初紹介となる本作は、二つの大戦をまたぐ激動期のイギリスを舞台に、ある女流作家の栄光と転落を描いた傑作長篇である。
田舎町ノーリイの食料品屋の一人娘エンジェルは、退屈な毎日をやり過ごすために、「パラダイス・ハウス」という屋敷の物語を拵えている。そこは、叔母のロティが侍女として仕えている屋敷で、「エンジェル」という名前も、令嬢アンジェリカにあやかったものだった。
エンジェルは、想像力と自負を頼りに処女作を書き上げ、若くしてベストセラー作家として成功する。憧れのパラダイス・ハウスを買い取り、思い描いた人生を手にしたかに思えたが、運命の落とし穴は思わぬところにひそんでいた......。
主人公の虚栄心と自己愛、そこに隠された悲哀と孤独が、機知とユーモアたっぷりに描かれる。訳者の小谷野氏(あ、「もてない男」の先生だ)が惚れ込んだ一作。鬼才オゾン監督による映画化原作。 (Amazonより)

まあ、なんつうかこのエンジェルって人が徹底的に妄想と自己愛の世界に生きてる人で、”栄光と転落の悲喜劇”って作品の紹介にはあるけれど、ここまで自己愛が徹底してて、他の人と見えてる世界が違ってたら、私たちがみれば悲喜劇ではあるけれど、本人的には悲劇ってことはないんじゃないんじゃないかなと思いました。

エンジェルの作品はデビューする出版社の下読みが”笑いすぎて腹がよじれた””最高のパーティジョーク”と揶揄するくらいのたぶんハーレークィンロマンス並のトンデモ世俗小説なんだけど(うーん、古代ギリシャ舞台の小説にローマの神が登場するくらいだからもっとひどくて携帯小説グレードなのかも)なんだけど本人は自分で大文豪だと大真面目に思っていて、そのへんの世間とのズレの描写が意地悪ですごくイイんすよねー。

なんとなく読みながらこれってエンジェルが小説家としての絶頂を極めてそしてそこで彼女の性格ゆえに人生半ばくらいでどん底になってこれからまだ続くお先真っ暗の人生どうするよ、ってな暗示のかかった終わり方なのかなあ、と思ってたら、彼女が年老いて死ぬまできっちり最後まで書かれてたので、これまたじっくりエンジェルの人生とつきあえてよかったなあと本を閉じて思いましたわ。

でもほんとこれって喜劇ではあるけど悲劇じゃないよなあと思いました。だってエンジェルの老後ってちょっといいなあ、と。
ノーラとマーヴェル、血のつながらない年寄り三人での生活って(別に仲がいいわけでもないけど)不幸ではないと思いましたわ。

てなわけでオゾン監督の映画も見てみるか。でもあとがきによると、映画のほうはエンジェルの小説はトンデモ小説って設定じゃないらしいので、そこがこの小説のツボだと思うんだけど、どうなんだろう。


2008年10月10日

ララピポ

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ほんのりと旅に出ていました。
というわけで読んだ本。今回はあんまし本を読まなかったなあ。
まずは奥田英朗、『ララピポ』。

対人恐怖症のフリーライター、杉山博(32歳)。NO!と言えないカラオケBOX店員、青柳光一(26歳)。AV・風俗専門のスカウトマン、栗野健治(23歳)。文芸コンプレックスの官能小説家、西郷寺敬次郎(52歳)。専業主婦にして一応AV女優、佐藤良枝(43歳)。デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合(28歳)、(Amazonより)
が登場人物。それぞれが話の主人公で全員が微妙につながっていてぐるっと円になってる感じのオムニバス(?)な形式の小説。どうしようもない人たちのどうしようもない人生の話。面白いっす。

いやあ、奥田英朗が戸梶圭太になったのかと思いました。でも、戸梶圭太小説がアサヒ芸能連載チックならそれよりもちょっと毒を薄めた週刊現代チックな感じ。
これって映画になるんやねえ。公式サイト
デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合って森三中の村上さんがするみたいやけど、玉木さんは図書館でナンパした徹底的に冴えない男たちを部屋に連れ込んで隠しカメラでセックス撮影、それを裏ビデオ(「デブ女と醜男シリーズ」のタイルの人気シリーズとなってる)として売ってるって人なんだけど、どういうふうになるんだろう映画では。気になる。
玉木さんが自分の人生についてちょっと悩んだりもするけれど、「一人の人間の生きる意義なんて六十億分の一しかない」という悟りという名の開き直りに激しく共感。

あ、そうそう、タイトルのララピポつうのはなにかというと、「a lot of people」のことです。


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林真理子「アッコちゃんの時代」。読むまで80年代の話とくらいまでしか内容について知らなかったのでアッコちゃんて高橋章子編集長のことで、「ビックリハウス」の物語かと思ってたら全然違うアッコちゃんの話でした。

わたしは林真理子の実物モデル小説(「テネシーワルツ」とか)が好きなので、楽しく読ませていただきました。「RURIKO」も読んでみるか。


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平 安寿子『恋はさじ加減』。
六人の男女とその二人にまつわる料理の話。
出てくる料理は「焼き蛤」「ハヤシライス」「カレーうどん」「ポテトサラダ」「バターごはん」「梅おにぎり」。
この中で一番食べたくなったのが「ポテトサラダ」でございました。

なにか旅に出ると平 安寿子ものを読んでるような気がするなあ。

2008年07月13日

天璋院篤姫

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大河ドラマの篤姫にハマっているので、これからの幾島(松坂慶子)とかその他、大奥の面々のその後が気になり宮尾登美子の『天璋院篤姫』を読んでみた。
なるほどねえ、もはや一橋派劣勢のこの折、一橋擁立のために大奥に送り込まれた松坂慶子は、今後、そうなるのか、ふむふむ。
大奥総取締役の滝山(稲森いずみ)はもちろん、唐橋(高橋由美子)もこれからまだまだ見せ所ありそうですね。
和宮が嫁入りしてきてからの、武家流と公家流の対立も激しく楽しみどすな。和宮どんな衣装なんかな。
明治時代になってからのふたりの関係もちょっとよかったわ〜。

というわけで、今度は和宮側からの『和宮様御留』でも読むか。何故か小学生の頃読んだけど、和宮が用足す場面しか記憶にないっす。流石小学生。トホホ。

2008年06月17日

臨死!!江古田ちゃん

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三巻までも出てる今更、『臨死!!江古田ちゃん』を読んでみる。
いつも部屋では全裸で過ごす江古田ちゃん、鳥居みゆきみたいな子なのかと思ってたら、女装子ちゃんのお買い物に付き合ってあげたり、フィリピンパブの同僚の女の子に日本語教えたり、フィリピンに帰ってもメールでその後気にしたり、ええ娘やんか!

ジャンル的には女性一人暮らしアケスケものなんだけど、江古田ちゃんが働くいろんな職場、ヌードモデル、生命保険のテレアポ、フィリピンパブ、ショーパブ、など等の、実態、裏話、がむちゃ面白いのが他のその手の漫画とは一味ちがっていてとても楽しかったでございます。
てなわけで、四巻を首を長くして待つとしよう。

2008年03月14日

社長

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デトロイトメタルシティの松山ケンイチのクラウザーさん&根岸宗一(中の人)↓がちょと前に公開になってたんですけど、


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彼らのバンドDMC属する事務所の濃い〜女社長↓って誰がするのかなーと思ってたら

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松雪泰子に決まったらしい。
『フラガール』前だったら、んー・・・・・??、てな感じだったと思うけど、あの先生役後なので、楽しみっすよ。ボンテージファッションも激しく期待。

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社長〜。

2007年12月22日

あなたがパラダイス

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平安寿子『あなたがパラダイス』読みました。
副題をつけると、”わたしとジュリーと更年期”てな感じかしらん。
こういう小説があるってジュリーもジュリー冥利につきますなあ。
ジュリーはもう読んだかしらん、読んでないのないのなら100冊くらい送り付けたいとか思ってしまいました。
最後三人のそれぞれのオムニバスの主役の女の人たちがジュリーのコンサートに行くとこで話がしめられるんだけど、それがなんか非常に”あがり”ってな感じでよかったです。特に人が死んだりとか事件が起こったりとか大きなことは起こってないんだけど、なんかそのコンサートのシーンがうまくいろんなことの答えになってるいうか。
来年もぼちぼちと平安寿子小説を読んでみよう。

「あなたがパラダイス」平安寿子さんインタビュー。
ココ

2007年12月16日

グッドラックららばい

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平安寿子『グッドラックららばい』読みました。
例のごとく、アン・タイラー信者として、うーむ、お母さんが突然家出をするっていうのは『歳月の梯子』だのう、家出してからのお母さん側からの視点話は『夢みた旅』かなー、そんでもって、家出先でよそのおうちの子供の面倒見るというのはこれまた『歳月の梯子』で、ティーンエイジャーだった子供が大人になり、その赤ちゃんだった子供がまたティーンエイジャーになって生意気な口をきき始めるっていう年月の流れ方は、アンタイラーお馴染みで『もしかして聖人』『結婚のアマチュア』『ここはホームシックレストラン』いろんな作品にあるでよーってな感じでいつものように読むわけですが、いつものとおりすっかりアン・タイラーからは離れて平安寿子ワールドにいつの間にかすっかり引き込まれてしまってるのでした。
いやあ、面白かったです。

どっちがいいとか悪いとか優れてるとかじゃなくて、平安寿子ワールドの登場人物のほうがアン・タイラーよりも図太くてズルくてたくましくてこれがまた読んでて面白いですよね〜。世間的にはちょっと眉をひそめられるような性格や行いなんかも断罪や批判することなく、まるっと一人の、生きてるぜ!な人間として書かれてるのがとってもイイ!

てなわけで、次は『あなたがパラダイス』でも読んでみるか。
アン・タイラーの新刊も早く出してくらさい。

全然話は変わるけど、『クイア・アイ』の初回放送が早朝5時からってどういうこってすかー!ぷんすか。

2007年10月13日

読んだ本

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旅に出ていました。てなわけで読んだ本。お、なんか偶然にも映画になる本、二冊。てなわけでキャスティングを想像しながら読んでみる。
奥田英朗、「サウスバウンド」。
破天荒な主人公が映画では誰になるのかなーと思ったら、豊川悦司かー。えー。
いや、豊川悦司、別に全然嫌いじゃないんだけど、これはストーリーのイメージが微妙に変わっちゃう感じの見た目の違いになりそうなキャスティングなムードやなあ。

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松尾スズキ、「クワイエットルームにようこそ」。
これは読みながら主人公の夫役は絶対、宮藤官九郎しかないでしょう、松尾スズキだしと思ってたら映画でも宮藤官九郎がキャスティングされててヤッホー。

小説はどちらもとても面白かった。
旅のよいお供二冊でございました。

2007年07月27日

ひたすら

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福井友栄、『ひたすら』読みました。福井友栄さんというのは1981年にノーベル化学賞をとった福井謙一博士の奥さまっす。
帯には
化学者の夫と二人三脚で歩んだ日々。
研究に専念する夫を支え続けた五十年の歳月。
ノーベル賞受賞者の妻が綴る愛と信頼、尊敬を絆に生きた昭和の夫婦像。
ってあります。
ってこれアマゾンでずいぶん前に注文したんだけど、なんで注文気分になったのか謎。でも、自分とはまったくかけ離れた生活を読むのもいいですね。
奥様が福井謙一博士のイギリスびいきの明治生まれのご両親に毎朝作る、熱々のオムレツとフライドポテトがむちゃ美味しそうなんっすよこれが。
義父さんの入れる「部屋中に香気を放つ玉露」っていうのも飲んでみたい。
ってなとても高貴で清廉な夫婦の歴史ってな感じで、「婦人画報」とかにのってそうなお話でございました。

2007年07月19日

少年少女漂流記

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古屋兎丸×乙一コラボな中二病がテーマな漫画。(ってあとがき対談に書いてあった)
それにしても古屋兎丸の漫画の女の子は中身も外見もかわいい女の子がたくさん出てくるんだけど、どの子も同じ女側からみてもイイ子たちなのがとてもとてもいいです。
女からみると鼻白むような女子がいい子設定にかかれてる男作家漫画ってたくさんある中、こういうのってやっぱ才能っすよねーとうなづきながら読む読む。

で、今回ずっとなぞだった、小説家「乙一」この名前の読み方がやっとわかりました。やった。
彼の小説も読んでみるべき?

それにしても今年に入ってからろくすっぽ小説読んでないなー。てか一冊も読んでないかも。終わっとる。
そんでもってそれよりもなによりも、あーた!「リトルブリテイン」一回目、見逃したのが痛恨!!むっぎぃーーーーーー。
あわてて再放送調べたけど、ないし。めそめそ。一挙再放送を待とう。

2007年06月29日

となりの801ちゃん

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『となりの801ちゃん』読みました。
アイラブ腐女子。僕は28歳、オタク会社員。付きあってる彼女が腐女子でした。ちょっと変わったカップルの実録ラブストーリー。ベストオブ常習者サイト2006(ブログ/テキスト部門)ネットランナー主催金賞受賞。 (Amazonより)

同人系?801界にほとーんど興味のないわたしにとっては、なんつうか電車の乗り合わせたそんなに興味のないアベックのノロけを聞かされているようなそんな感じといえばいいのか、なんといえばいいのか。
ちょっとでもその世界に身をおいてれば自虐的な意味で楽しいのかもしれないけど、輪の外側にいるとつうかフツーに漫画として読むと面白いかといえば、ええとあのその・・・ってな感じというかなんというか。(と口を濁してみたりなんかして)

同人世界を描いててふつーに漫画として面白いなあと思ったのは辣韮の皮、かなー。やっぱ、漫画として面白いって感じるのは客観の距離具合をどうとってるかなのかしらんと思う今日このごろ。


2007年06月21日

秘密 3

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清水玲子「秘密」3巻読みました。
なにせ、一巻の発売が2001年12月、二巻2003年6月で、今回の三巻が2007年とものすごーーく間隔の開いた発刊なんで、間違えて二巻を二冊も買うてしもうたことありました。

話は警察のハイテク部署が舞台、超最先端技術で死んだ人の記憶をその脳から映像化して、それで事件を解決するって話なんだけど、まあ、すごい漫画なんっすよ。
今回も漫画のグレードの高さと話の心理的怖さにずっと読みながら足の裏から背筋がずっとぞくぞくしてました。

これ映画になったらすごいなあと思うけど、なんか脳内再現の映像が漫画からリアル映像になるとショボくなってがっかりするのも残念だよなあと、別に映画になるっつう話もないのにひとり葛藤みたいな。

 

2007年06月04日

グーグーだって猫である

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ひさしぶりに本屋に行くと大島弓子『グーグーだって猫である』の3巻が出てたので買いました。
で、帯に犬童一心監督(「金髪の草原」ですでに大島作品監督ずみ)で「映画化」って書いてあったので、誰が大島弓子センセイ役をやるのかなーと調べたら、小泉今日子ですと。
これって今まで映画になった大島作品とはちがって、完璧な物語じゃなくて、エッセイ漫画っていうか、大島弓子の日常とその飼い猫たちの物語なので、だれが大島弓子役をやるのかなーと思ったんだけど。
小泉今日子、だとちょっとイメージ違うなー。ぷんすか。

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で、一緒に買ったよしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』四巻(完結巻)。
わーお。えらくシビアな展開になっててびっくりしました。
でも登場人物たちにえらく愛着わいてたのでこれで終わりなんてさびし〜。一回だけでいいからあと何年後かの後日譚が読みたいっす。

2007年05月25日

極楽ホッケー&ホスト部

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森永あい『極楽青春ホッケー部』と羽鳥ビスコ『桜蘭高校ホスト部』読みました。
おお、ここまで設定がそっくりの漫画っていいのでしょうか。
どちらも、名門高校お気楽部活が舞台。部員は全員美丈夫の男子でお金持ち、そこに本人の意思とは関係なく入部させられる紅一点。ってな感じ。
それだけならまだしも、メインキャラ男子(もちろん紅一点になぜだか惚れてる)が理事長の息子、他、部員が双子&ピュアキャラ、めがね男子クールと一緒なのもこれびっくり。
っていうか、今の萌え要素をリサーチして全部盛り込むとこれになるのかな。たぶん。

どっちが面白いかというとわたしは断然、森永あい『極楽青春ホッケー部』かなあ。
っていうのも羽鳥ビスコ『桜蘭高校ホスト部』は、おばちゃんむちゃむちゃ読みづらかったのですわ。
でも、帯には600万部突破って書いてたので、わたしみたいに苦労せずにフツーに読んでる方、たくさんいらっさるというわけで。
昔、漫画夜話で、日本の少女マンガってその読み方の法則をわからないと外国の人にはどう読んでいいかわからない独特の法則があるっていってたけど、たぶん、なにか『桜蘭高校ホスト部』にはもう、わたしのわからない新しい法則が使われているのかもしれないと思った読後感想でした。

あー。それか森永あい作品は『山田太郎ものがたり』とか『あひるの王子様』とか『僕と彼女の×××』とか割と作品読んでるから初読の羽島ビスコよりもキャラ慣れしてるってのもあるのかなあ。

とどうでもいいことを考えてみる週末。


2007年05月19日

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

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吉田秋生の『海街diary 1 蝉時雨のやむ頃』を読みました。
おお、これはイイです。
久々の『河よりもながくゆるやかに』とか『夢みるころをすぎても』路線で、積年のファンにはたまらないものがありますわよ。しっかりもののお姉ちゃんとか学校のそばの名物店主たちとか吉田漫画につきもの(?)な設定キャラも出てきてニンマリ。
というわけで次巻の発売が楽しみですわ。

2007年04月23日

タイムトラベラーズ・ワイフ

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タイムトラベラーズ・ワイフのヘンリーがエリック・バナに決まった模様。

ヘンリーは本の中では「長身 黒髪 黒い目 ユダヤ系 図書館司書 両親は音楽家 細身」ってな感じの描写。
ああ、全裸でタイムトラベルして、恋人クレアの前に登場するシーンはどうなるのかしらん。わくわく。カットしたりしたらおばちゃん許しません。(・・・・・)

ちなみに相手役のクレアはレイチェル・マクアダムス

何度も書くけど、あまりめそめそしい映画になって欲しくないなあ。


2007年04月11日

どれだけ読めば、気がすむの?

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「そんなに読んで、どうするの?」の続きつうか第二弾、豊崎由美「どれだけ読めば、気がすむの?」
を読み中。
いつも、最初はざーっと、見出し見て、前から気になってた本の書評を先に読んで、あとでじっくり全体を読むのが書評本読むときのわたしのパターンでございます。
豊崎さんの本は日本の小説はもちろんだけど、外国ものが充実してるのが嬉しいですね。文庫になってるのならいいけど、ハードカバーものがやっぱり多くて高いから買うのは一種の賭けみたいな感じみたいになるので、参考になる書評があるっていうのは心強いです。

というわけで、デイブ・エガーズ「驚くべき天才の胸もはりさけんばかりの奮闘記」を買おう、と思ったら、どうやら今んとこ絶版になってるらしい。がくー。
訳もアン・タイラーでおなじみの中野恵津子さんなのに、残念。
突然、相次いで両親をなくした21歳の青年デイビッドが八歳の弟トフを育てる奮闘記らしいんだけど、涙ちょうだいの苦労ものでなくて、まあ、とにかく書評を読むととっても面白そう。

比率で言えば笑い70%感動10%涙0.5%残りの19.5%というと・・・(中略)日本の不潔恐怖症の母親ならぎゃーっと叫びかねないエピソードがてんこもりなんだから。(中略)
遊びたい盛りの21歳なのにデートの時間を取るのもままならない。でもベビーシッターに頼んでつかの間の自由を獲得しても(あのベビーシッターは変質者でもしかしてトフは殺されてしまうかもしれない)なんて妄想で心底楽しむことができなかったり。とことんいいヤツなのだ、デイブって。(中略)
そしてなによりもユニークなのが本書の体裁。本文に入る前、(この本を楽しむためのルールと提案)としてどこを読み飛ばしていいかを読者にアドバイスしたり、かと思うと不要だからと省いたとする箇所をわざわざ再録してみたり、本のテーマを自ら解説したりこの本を書くための経費リストを挙げたりを、独創的な編集センスを横溢させているのだ。19.5%の呆れるしかないエピソードの中にこそ、本をの魅力は隠れている。不真面目だけど根真面目。奇天烈だけど感動的。まさに”驚くべき”回想録だ。

っておもしろそうだと思いませんか〜。


地道に書店を回って探そう。けっこうハードカバーって残ってるとこあるんっすよね。

2007年02月24日

彼女を守る51の方法

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古屋兎丸『彼女を守る51の方法 』読みました。
お台場でM8の直下型地震に遭遇、偶然そこであった中学のときの同級生の男女がサバイバルをしながら家のある早稲田を目指して進んでいくってな感じの話なんですけど、
でもこれって古屋兎丸っぽい話のつくりでもなく、キャラもなんだかまっすぐすぎて、昔の小学館の「小学○年生」とか科学学習とかの学習雑誌に載ってるっぽい、感じだよなあと思ってたら、
元本があるのね。

これ
なるほど。これで合点がいきました。

2007年02月23日

テレプシコーラ

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遅ればせながら「テレプシコーラ」10巻読みました。
これって去年の(何の雑誌だったかな??)よしながふみ×夏目房之介対談でよしながふみが「テレプシコーラ」のあの出来事にショックを受けて眠れない〜(大意)みたいなことを書いてあったので、どんなんだろう?と思ってたんだけど、わたしも今回読んでショーック。

でも「そのこと」が起こる前と後、それぞれの立場のそれぞれの心境がむちゃむちゃうまく書かれてて、ショックながらも、なんかすごいなあと思いながら3日で10回くらい読み直してしまいました。
今回で一部が終わりらしいので、二部の始まりが楽しみ。
二部にはまた空美ちゃんにも出て欲しいなあ。

テレプシコーラはこんな漫画。


2007年01月05日

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今年の本の読み始めが漫画ってどうよ、ってな感じですが、まあいいか。
ってなわけで今年もぼちぼちと本を読んでいきたいと思います。
で、『わにとかげぎす』2巻。
なんやらとてもたいへんな展開になっとりますが。

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『あずみ』40巻。
いったい何巻までつづくのでしょうか。とかいいながら(たしか)同時期に買い始めた『犬夜叉』(現在48巻あたり)はとっくにギブアップしてしまってるんですが、これは何故か買い続けているという。
ここまで付き合うとあずみが幸せになれますようにと願ってやみませんです。
(そうならないだろう可能性のほうが高そうなので余計にそう思う)

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『PLUTO』4巻。
これは『あずみ』とちがって発刊の間隔が割りと長いので、いつもそれまでの話を忘れてしまって、前巻から読み直さなければならないという。
面白いけど、原作にあったウランのエロさがないのがちょと不満みたいな。
あのエロさがPLUTOとの関係に大きな力が働いてる思うんですよねん。

2006年12月10日

大奥

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よしながふみ『大奥』の2巻読みました。
若い男性だけがばたばたと死にゆく感染病が蔓延、男性人口が圧倒的に減少、女将軍が納める城内の男大奥が舞台となる家光後の城内の権力愛憎統治絵巻、みたいな感じかな。

最初一巻読んだ時は正直、うーむ、今回はちょっとビミョウ?と思ったけれど、2巻は嘘のように面白くなってました。
で、もう一回、ふと思い立って一巻を読み直してみると。あれ?面白いやんか。
単にわたしが話しをきちんと頭の中でこなしきれてなかっただけの話しでした。そう、明らかな読み手の能力不足ってやつでございますね。すんません。
というわけで、『フラワー・オブ・チルドレン』とともによしなが作品、次巻が楽しみな作品が増えましたわー。

2006年12月02日

僕の大事なコレクション

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『僕の大事なコレクション』観ました。
サミーデイビスJr,Jrが本読んで想像してたより、ずっときれいで可愛かったのがよかったです。
どの配役もこれまたぴったり。話も原作のテーストちゃんとしてたし、リーブ・シュライバーえらいっ。
で、主人公のジョナサンは原作(「Everything Is Illuminated」 )の作者Jonathan Safran Foerのそのままの名前なので、イライジャ・ウッドがやった↑ってなまんまの人なのかなと調べてみたら↓こんな人でした。

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なるほどー。

2006年11月27日

届きました

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ちょと前に日記に書いたカーティス・ハンソンで映画になる(たぶん)『天使の渇き』が届きました。やっぱゴツいわ。一緒に注文したジョージ・ペレケーノスの『ドラマシティ』とともになんとか今年じゅうに読みたいな。

2006年11月24日

リアル

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井上雄彦『リアル』6巻読みました。

高橋くんまだまだ葛藤中。
早くいろんなもんを吹っ切って、清春のチームに入って活躍してくれい。
じれるぅ〜。

この本、一年一冊の間隔で発刊なので彼がバスケするまであと10年はかかりそうですがなー。
まあ、そのぶん長く楽しみが持てるからいいか。

2006年11月21日

天使の渇き

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なんとなく、ぼえーっと車の運転してたら、そういえば『シンプルプラン』のScott B. Smith、シンプルプランみたいに彼作の『The Ruins』また彼の脚本で映画になるっていってたのにどうなったのかなあ、ってなことを突然思って、家に戻ってImdb調べたけど、それらしきものはなくてがっくり。
で、また、調べながら、ああ、そういえば、ジョージ・ペレケーノフの『曇りなき正義』をカーティス・ハンソンが監督するって話はどうなったんだろうと調べたら、それもまだなんにも載ってなくて、でも、監督予定の作品として載ってた、『The Crimson Petal and White 』(『天使の渇き』)が、とてもとても面白そうだったので思わず本を注文してしまいましたがな。

それにしても、この手の翻訳本で800枚で2940円ってナイスプライスですよね。感謝の意味も込めての購入でございます。届くの楽しみ。

2006年11月17日

ケロロ軍曹

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『ケロロ軍曹』って設定もキャラも子供向けってな感じなので、最初読むのに躊躇しちゃうんだけど、中身はけっこう大人も楽しめる内容になっててわたしは密かにファンなのれす。
なんつってもいろんな漫画のパロが入ってるとこがわたしのお気に入り。

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こりは浦沢直樹先生の『モンスター』のパロでございますね。
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巻尾の1ページを費やして描かれるなんて、吉崎センセイ、浦沢先生の熱烈ファンでございますか。


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これはちょとわかりづらいけど『スラムダンク』かな。真ん中のちっこい枠の中の人がスラムダンクキャラの人とみた。


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言わずとしれた『頭文字D』ざんす。

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こりゃ『ジョジョの奇妙な冒険』の”そのうちカーズは考えるのをやめた”のアレっすね。

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こ、このクマは・・・!

ってその他、ガンダムのパロもたくさん(?)出てくるんだけど、わたしガンダム全然知らないのでわからないのがちょとくやし。他の漫画でもガンダムっていろいろパロにされてるから一回読んでみたほうがいいのかなあと、ここ10年くらいは思ってるけど今だもって読んだことがないという。


2006年11月13日

イマイと申します。

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わたしは民放をほとんど観ないので最近初めて観たんですけど、イマイさん、完成されたコントみたいな会話グーですね。リダイヤル攻撃ナイス。粘り強いだけでなくフットワーク軽いのがまた話のメリハリになってついつい見入ってしもたよ。


ttp://www.youtube.com/watch?v=xL1WqfutoNE(架空請求)

ttp://www.youtube.com/watch?v=eb4gBntedTw(海外ロト)

面白かったので本を買ってしまいました。
本には海外ロトのその後と、「指詰めのマサ」が全編収録されていました。

2006年11月11日

手紙

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映画みたので原作のほう読んでみました。
映画では山田孝之、漫才コンビ組むって設定だったけど、原作ではロックバンドボーカルでした。
なんで漫才に変えたんだろうか。やっぱ山田孝之だから電車ネタをどうしてもやりたかったから?(って実際映画ではなにげに電車ネタやってるんだけど)

映画のセリフはだいたい小説のまんまを活かしてるのね。
改めて原作読んでみて映画で原作のイメージに一番ぴったりだったなあと思ったのが、被害者の息子やった吹越満かな。
杉浦直樹社長は映画では山田孝之との会話は一回しかなくて、それが山田孝之の人生観を変えることになるんだけど、わたし的には原作にあった二回目の会話のほうが、けっこう「あー、そうかそうだよね」と大うなづきだったりしました。

映画の時も思ったけど、吹石一恵のお金持ちファミリー。今の時代じゃなくて70年代初め頃の邦画青春映画に出てくる金持ち風で、古臭っ。と思ったけど原作はもっと昭和のかほりぷんぷんだったので、びっくらしました。

2006年11月06日

バカをあやつれ!

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戸梶圭太の最新刊『バカをあやつれ!』を読みました。

高知県の田舎町に警察署長として赴任したエリート警察官僚と、幼い頃に地域から受けた壮絶ないじめの恨みを抱える町長とが、町を“この世で最低最悪の下層社会”にするプロジェクトを開始した。大型ショッピングモールの誘致、パチンコ店の新規参入促進、風俗店営業の規制緩和、ホームレスにやさしい町づくり、前科者の再チャレンジ支援などなど、次々に繰り出される「構造改革」。果たして“下流社会”はつくりだせるものなのか?

下層社会計画のターゲットになった郊外のパチンコ屋とショッピングモール、が溜まり場になる地方都市って、うわー、まんまわたしの住んでるとこじゃんかねえ、とか思ってたら、舞台が四国で、ちょとワロた。

今回はちょと他の作品に比べると爆発力少ないかなあと思ったけど、それも、川添(警視庁エリート)、氏家(財閥)増園(町長)の「鬼畜三人組、誕生の巻」で、これからの三人の活躍っぷりのプロローグ編だと思えば納得、みたいな。(と勝手に決定)
今度はこの三人のこんな地方の小さな田舎町での活動じゃなくて、世界を股にかけたワールドワイドな活躍編を期待しております。

川添(警視庁エリート)はたぶん柳下 毅一郎さんモデル入ってるとみた。


2006年11月05日

タイムトラベラーズ・ワイフ

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『タイムトラベラーズ・ワイフ』の監督はフライトプランのロベルト・シュヴェンケに決まったっぽいですね。
ガス・バン・サントじゃなくてちょと悲しいけど、ヘンリー(タイムトラベラー)とゴメス(クレアとヘンリーの友人)の配役が誰になるかで、見に行くか観にいかないか決めようっと。

2006年11月04日

夢を与える

地道に探すとかいいながら、結局見つからず、注文してしまったよ、
綿矢りさ、『夢を与える』が載ってる『文藝』の冬号。

で、読みましたよ。もう、面白くなかったらどうしよう、と、どきどきしながら。

留学先の大学で知り合った、幹子とトーマ。
トーマは幹子よりも四歳年下でフランス人の母を持つハーフ。出会って一ヶ月で付き合い始め、古いアパルトマンの一室を借りて四年間同棲しその間ふたりとも就職せず短期の仕事をしながら遊びくらし、出会いから五年目が過ぎた時、ふたりは職探しのため日本にやってきた。
そんなふたりの別れ話しのシーンから話は始まる、と。
最初、この冒頭読んでた間は
「うっわー、りさたん、森瑤子になった!?」と、かなり動揺したんですけど、いやあ杞憂でした。

物語の主人公はこの二人の間に生まれた夕子という女の子で、ハーフである父親の血を引いてるからとにかくかわいくて幼児の時にモデルにならないかと声をかけられて契約無期限のチーズのCMに出始めるんですよ。そのCMは彼女の成長にあわせて作られていくことになるんだけど、ってな感じで話は進んでいくんですけど、そこに前出の両親の愛憎問題あり、その中で成長していく夕子、そして芸能界でのいろいろがあり、あー、詳しく書きたいんだけど、まあ、読んで読んで、ってことで。

面白くなかったらどうしよう、という心配はすっかりふっとんで、ああ、これからも、りさたんの作品が読めるんだなあと安心しました。実力全開、力量みせつけまくりの、すごくちゃんとした小説で完成してる話でした。(ってわたしなんかが言うのもナンですが)
「蹴りたい背中」よりもずっと大人っぽい話になってるけど、でも、人の持ってる「いじわる」な部分を書くのがうまいっていうのは引き続き健在してて、思わずにんまーり。

次作も早く読みたいなあ。

2006年10月26日

タイムトラベラーズ・ワイフ

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タイムトラベラーズ・ワイフの主人公クレアに「君に読む物語」のレイチェル・マクアダムスが候補にあがってるらしい。
脚本は「君に読む〜」のジェレミー・レヴェンなのでやっぱり「君に読む〜」な感じのマジメな映画になるのかな。どうせなら、「ホットチック」みたいにすればいいのに〜。(なりませんて)で、ヘンリーがロブ・シュナイダーで。うんうん、いいねー。
監督はガス・ヴァン・サントだと思ってたけど、他にスティーブン・フリアーズ@「ハイフィディリティ」、ロベルト・シュヴェンケ@「フライトプラン」、も候補に。

2006年10月23日

インタヴューズ

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で、文藝がなかったのでなんか別の本でも買って帰るかとおもって『インタヴューズ』『そこがいいんじゃない!みうらじゅんの映画批評大全1998‐2005』 買ったりなんかしました。

前者はドイツの記者が著名人に短時間でどうでもいいものからわりと核心をついたものまで100の質問を次々としていくというもの。
で、後者はおなじみ、『映画秘宝』のみうらじゅんのコラム連載をまとめたもの。


今回、
「ハゲている男たちになにか慰めのメッセージを」という質問のジョージクルーニーの
「男たちよ、髪がなくなるとしたら、少女でなくて男性でよかったじゃないか」という答えと、

みうらじゅんの『Always 三丁目の夕日』につけた
オレはそれを「涙のカツアゲ」と呼ぶね
というサブタイトルが個人的にツボでした。

ジョージ・クルーニーとウディ・アレンのインタビュー読んでて、なんか気の利いた答えの返し方が似てるような気がするけど、実際はそうじゃなくて、書かれてる口調の文体のせいで似た感じに思えるのかな?とおもったんだけど、インタビュアーの人もふたりは似ていると書いていたので、やっぱりそうなのかーとおもったりしました。
頭の回転の早い人はやっぱ違うなあとふたりのインタビューのかっちょいい答えっぷりを読んでしみじみおもったのでした。

2006年10月22日

ってなわけで

早速、今日、書店に『文藝』買いに行ったら、
どこも「申し訳ございません。当店ではお取り扱いしていません」って数件の店で言われたよ。
がっくぅー。
むぅ。こうなったらはぐれメタルを探すつもりで地道に頑張ってみよっと。

2006年10月21日

蹴りたい背中、以来の

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綿矢 りさたんの新作が、今、発売中の『文藝』に載ってるらしい。

「夢を与える」ってタイトルなのねん。
なんか立ち読みできそうにない枚数な気がするのでやっぱ買うしかないかー。書籍化するのまってるといつになりそうかわからんもんねー。

2006年10月18日

文庫になったので

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今更、『負け犬の遠吠え』読んでみました。
これって負け犬が「30代以上・未婚・子ナシ」ってなってるけど、ここで書かれてるのはそれに「都市部在住」「高収入」(歌舞伎鑑賞を趣味にできて、海外高級ブランドの載ってる雑誌を読むんじゃなくてその掲載商品を余裕で買うことできる)恋愛もそこそこ楽しんでる、が加わったえらく限られた小数の人の話なのね。
既婚の勝ち犬も同じように都市部在住で旦那は高収入、子供はエスカレーターの有名私立、「婦人画報」やら「STORY」をこれまた読むだけでなくそこに載ってる服を普通に買うことのできる層だし。もちろんどっちにも高学歴ってのが付け加わるんだけど。


とっても売れたのでもっと30代で、未婚、既婚どっちかに属してたら、ある程度読者の9割の人が自分をモデルにできる話かとおもってたのでちょと意外でした。

あーでも、考えてみるとなんかの例え話をするときは、爪に火を灯すような生活のしみったれた例よりも、景気のいい、ビンボーくさくない話のほうが読んでて楽しいもんね。うん。確かにそうだ。

2006年10月16日

デトロイト・メタル・シティ

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若杉公徳 『デトロイト・メタル・シティ』。最近いろんなとこで面白いって書いてあるのを見て買ってみた。
おもろかったです。

ホントはカヒミカリィとかフリッパーズギターとかカジヒデキとかが大好きなのに、何故だかヘビメタバンドのボーカルになってしまって、それもインディーズからどんどん人気爆発。本人の意図しないとこでいろんな伝説が出来てしまってカリスマになりつつあるという、23歳童貞、九州大分鮎の町、犬飼町出身、実家は農家、すこぶる親思いの根岸崇一くんの物語、みたいな。

表紙だけ見ると喜国雅彦風の絵なのかなあとおもってただけど、中絵はロドリゲス井之介風でした。

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若杉                    ロドリゲス

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若杉                             ロドリゲス

ギャグのタイミングとかもなんとなく似てる気がするんだけど、なんか関係あるんかしらん(アシスタントしてたとか?←妄想)

そうそう、ロドリゲス井之助の『係長ブルース』は、これから家を買おうとする方にはどんな住宅雑誌よりも役にたつ一冊でございますわよ。

今月末には『デトロイト〜』2巻が出るそうなので楽しみ。
1巻にはどうして彼がメタルやることになったのか書かれてなかったんだけどそのへんのヒミツも2巻ではあきらかになるのかしらん。

2006年10月11日

で、読んだ本

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『ベルカ吼えないのか?』古川 日出男。
1943年、日本軍が撤収したキスカ島。無人の島には4頭の軍用犬が残された。捨てられた事実を理解するイヌたち。やがて彼らが島を離れる日がきて−。それは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった! (bk1より)

で、世界中に散らばったこの犬たちの子孫が歴史に翻弄されて再びとある場所で邂逅する、と。
犬好きは必読ですわよ。ライカ犬の運命がどうにも辛くて観られなかった『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』もこれ読むとちょっと辛さが緩まって観られそうな気がする。
最初登場したときはナマイキでムカつくガキんちょだった誘拐されたヤクザの娘(11歳)がだんだん好きになってしまうという。とにかく面白いです。

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「もっとわたしを」平安寿子。
ほら、なんつってもわたしはアン・タイラーの信者なので、どうも平安寿子本にはなかなか手が伸びなかったのですが、今回初めて読んでみました。
はあ〜。すみませんでした。もっと早く読むんだったです。
どんな鼻持ちならない人物もいろんな角度から光りを当てて魅力的な人にしてるのがすんばらしいですね。出す言葉やとる行動がその人の人となりの全てじゃないってことをなんつうかさりげなくでもとっても説得力を持って面白いストーリーに絡めて書いてるので読後がとってもよかったです。
さあ、これから全作品読んでみようっと。

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「太陽の塔」森見 登美彦。

男汁あふれる冴えない四畳半下宿京大生の妄想青春小説みたいな。
なんつうか、全然時代も話も違うんだけど、梶井基次郎の『檸檬』を思い出したりなんかして。何年たっても変わらない京大生気質ってあるのかな。

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『牛乳アンタッチャブル』戸梶圭太

はいはい、まだ読み続けてますよ戸梶圭太。ええいこうなったら今年中に全作品(たぶん40作くらい?)読んでしまおう。
というわけで、雪印牛乳の食中毒事件がモデルの雲印乳業が舞台の企業小説みたいな。もちろんあの「わたしだって寝てないんですよ」のセリフも出てくるでよー。

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「闇の楽園」戸梶圭太

デビュー作だけあって(?)主人公にまだ善良さが残ってるのがなんか新鮮。
最後恋人が女王様キャラになるのかしらんと思ったけどやっぱそれはなかったです。


2006年09月21日

裁判長!ここは懲役4年でどうすか

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北尾トロ、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』読みました。

ワイドショーも小説もぶっとぶほどリアルで面白いのがナマの裁判だ。しかもタダで誰でも傍聴できる。殺人、DV、詐欺、強姦…。突っ込みどころ満載の弁明や、外見からは想像できない性癖、傍聴席の女子高生にハッスルする裁判官。「こいつ、絶対やってるよ!」と心の中で叫びつつ足繁く通った傑作裁判傍聴記。 (amazonより)

ってな感じで、本当にやってる裁判の傍聴レポです。実際の被害者もいる裁判を、深刻なタッチでなく「裁判ショー」を観てるチックにりポートしてるからフキンシン感がほんのーり漂ってたりもするんだけど、読んでるこっちもその表現の仕方が的確で可笑しくツボを押さえてるもんで笑っちゃってでも迫真に迫ってるから後ろめたいよなあとも思いつつもどんどんページめくってしまうという。

裁判傍聴のことをなんにも知らなかった、ええっとドラクエでいうと旅人の服とこん棒くらいしか持ってなかった筆者がどんどん傍聴のスキルをアップしていって青銅の鎧→うろこの鎧→鋼の鎧ってな感じで傍聴巧者になっていく様子も面白いです。

最初のころ傍聴した音羽幼女殺人事件の山田ミツコ被告の「わたしなんか死んでしまったほうがいい・・」という嗚咽交じりの反省雨あられ供述を聞いた筆者は被告のトーク力に感心するんだけど、二年半ほど傍聴をこなしていくうちにその印象が違ったものになっていく、みたいなところも読みどころ。

またもうすでに10年以上傍聴してる傍聴マニア先輩諸氏のアドバイスもとっても実践的でこれから裁判を見てみようと思う人にもとっても参考に。
裁判というのはだいたい逮捕の二ヶ月後に行なわれるので、傍聴マニアと呼ばれる人の手帳には新聞の切り抜きでいっぱいらしい。

2006年09月20日

底辺女子高生

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たまには若い人の書いた本でも読んでみるか、と思って豊島ミホ『底辺女子高生』を買ってみた。
中身見ずに買ったらエッセイだったので最初はがっくしきたけれど(エッセイあんま好きじゃないんす)、エッセイの形した鬱々高校生活小説になってて読んでるうちに後悔もだいぶん減りました。きっとわたしももうちょっと若かったらすごく共感したんだろうなあと。若い人に好まれそうだなあ。あと、高校時代がそんなに遠くない20代主婦とか。
豊島ミホさんの小説は檸檬のころが、榮倉奈々(監督岩田ユキ)で映画になるんやね。
詳しくはココに。

若い人が主人公の小説が多いみたいだけど、ふふふ。わたし、この『底辺女子高生』を読んで密かに作者の中にある『おばちゃん』(いい意味で)のにおいを嗅ぎとったね。
今のほっこり挫折ダメ女子路線もいいけど、もうちょっと年とって本格派おばちゃん小説を書くようになるとすんごい傑作が出来そう。楽しみっす。(と、これしか読んでないのに勝手なことを言ってみる)


2006年09月18日

懲りもせず

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まだ戸梶圭太読んでるわけですが。
『アウトリミット』
WOWOWで放送されてDVDになってるけどやっぱビミョウに話違う感じ?
レンタルで借りてみよっと。
もちろん原作はとっても面白いよ。いつものようにゲロも出るよ。そして笑いながらも最後ちょっと心理的に怖いシーンもあります。ってそんなシーンもDVDにあるんかな。
戸梶圭太、映画になってる『溺れる魚』ですら全然映像作品みたことないや。
今回はボールペン型の拳銃がミソです。

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『トカジノフ』
短編集。最初のヒットマンがターゲットの部屋を間違えたことから巻き起こる大騒動『ターゲット508』と最後の失恋直後のOLが警官刺したヤンキー女にカージャックされる『ニ種族衝突』がお気に入り。『ニ種族〜』はOLがモノマネ上手なとこがミソ。


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『未確認家族』
エンコーやってた女子高生が家族を持ったが、ってな感じの話。
その彼女の夫につきまとうイッちまったヲタ女のデンパっぷりがこわーいデス。
自業自得なキャラたちに制裁が下されるのを見るのが戸梶作品を読む楽しさでもありますね。はあと。

2006年09月13日

わにとかげぎす

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古谷 実の新刊『わにとかげぎす』が出たので買ってみる。
お、またダメ男に美人(なんかワケありそうだけど)が惚れる話かと思いつつ、脇のヘンな男たちの気持ち悪いトホホさが癖になってついつい買ってしまいます。

それにしても今回の主人公は同じヤンマガの「カイジ」へのトリビュートか、と妄想をふくらませてたりなんかして。
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わにとかげぎす主人公    カイジ


2006年09月10日

無間地獄

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新堂冬樹『無間地獄』読みました。
ひぃ〜、助けて〜、笑い死ぬぅ〜。
脱力の比喩と形容の世界がここでも〜華麗に披露されております。
小池一夫タッチのストーリー展開をナニワ金融道の青木雄二が描いてるってな感じと言うのかしらん。
いや、ほんと話は面白いんですよ。ページめくらせ力はかなりのものでございます。

桐生(主人公)「ヤクザしのぎ闇金編」は、闇金のシステムにほうーなるほどねえと、そしてだましだまされの展開にどきどきわくわく。
が、しかーし、そこにからむ桐生「愛憎編」はなんか血内男度濃度があまりにも高すぎて真面目な展開になればなるほど笑いがこみあげて仕方がないという。
男と女、もう同じ人間じゃなくて異種の生物?みたいな。
不自然すぎますってば。ひぃ〜。

さあ、次、「ろくでなし」いってみよ。

2006年09月05日

とかなんとかいいながら

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新堂冬樹『カリスマ』上下巻読んでしまいましたがな。
インチキ新興宗教対そこから信者を洗脳から救い出す覚醒会、最後に笑うのは誰だ!?みたいな話かな。大きいドンデン返しもあるよ!ってなわけで小さいフォントにもかかわらずぐいぐい読めてしまいますた。面白いよ!(でもやっぱり目にキビしい)
それにしも内容が内容なのに文中たびたび出てくる脱力の比喩や形容はなんだろう。読みながら何度もずっこけそうになったよ。

例をあげてみよっと
・ルンルン気分とランラン気分の一卵性双生児が神郷の脳内でダンスを踊っていた
・ムンムン気分とムラムラ気分の桃色兄弟にステージを明け渡した
・動悸、息切れ、眩暈__「救心」を飲みたかった
・これ以上腹に力を入れると軟便がハローとブリーフにキスをしてしまいそうだった

声とか表情の描写もオモロイよ
・氷室のクールボイスを星山のエキサイティングボイスが呑み込んだ
・寝ぼけモードの不機嫌フェイス
・まみとは似ても似つかぬ醜悪フェイス
とか。

あとは女の人の乳首がやたら尖るのが面白かったです。

でも、これって新興宗教の教祖のカリスマのマヌケをあらわすためのテクニックなのかしらんとも思ったりするので別作『無間地獄』も読んでみよ(←もう買ったよ)。はたしてエキサイティングボイスは出てくるか、そして乳首は尖るのか。


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橋本治『蝶のゆくえ』読みました。
わたし、短編小説ってそんなに読まないんですけど、これはひさびさに、うーむすごいわと思った本でした。

母親の美加が18歳の時に産んだ子。美加の再婚とともに新しい父親と暮らすが、親として未熟な二人に虐待され死亡。―孝太郎(7歳・小学生)「ふらんだーすの犬」。「男の26は若くて、どうして女の26は若くないんだ」二度も二股かけられた男に呼び出され性懲りもなくまた会ってしまう。―晶菜(26歳・OL)「ごはん」。「私お母さんが大好きなの」いきなり夏子に告白されとまどう。女の19歳は問題が多い。―アオイ(19歳・短大生)「ほおずき」。深夜コンビニにたむろっている若い男たちに注意したことがきっかけで暴行を受け、夫が死んだ。殺された。定年退職した直後に。―静子(58歳・主婦)「浅茅が宿」。夫の仕事がうまく行かなくなったのを契機に夫の実家で暮らし始めたが、大学教授の舅と姑との暮らしは耐えがたいものがあった。―加穂子(37歳・主婦)「金魚」。毎年白菜漬を送ってくる母親が怪我をした。久々に故郷に帰り同窓生に会う。―孝子(57歳・主婦)「白菜」。(amazonより)

こういう感じの話の入ってる短編集なんですが、どれも淡々と書かれてるのにどれも心の深いとこを動かすのですわ。
「嬉しい」とか「悲しい」とか「辛いとか」そういう具体的な言葉を使わずに、またそいういう言葉にすらなってない「とある感情」をすごくうまく文にして見せてくれてます。
ひさびさになんか、うわー、文学だなあとしみじみ思った短編集でした。あ、文学でも全然退屈じゃないっすよ。読み終わった後にそう感じるの。

2006年09月02日

カリスマ

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新堂冬樹『カリスマ』、文庫になってたので買ってみた。
読もうとしたら、だー、文字がちっこーい。普通の文庫のフォントよりも二割減くらいで小さいぞ。
面白そうなのに読みづらー。
読んでみたけどこりゃ、一日30ページまでが限界やなあ。目に悪そう。
中身確認して買うんやった。新書版のほうにすればよかったー。

2006年09月01日

で、またまたまた

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戸梶圭太を読んでるわけですが。
『天才パイレーツ』
だー、今までの戸梶作品で一番読むのに時間かかったよ。
というのも登場人物多いー。やっぱりわたし人の名前覚えるの苦手だのう。
なにせ豪華客船が舞台なのでその客とかクルーとか主催会社のメンバーとかが大勢出てくるんですわ。それをいちいち最初の登場人物一覧のページまで何度も戻って「えーっとこれは誰やったけか」とやってたらすんごい時間かかったよ。
で、やっぱ女王様ネタ好きだわー。

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『宇宙で一番優しい惑星』
で、これは今まで読んだ中で、一番筒井康隆っぽいなあと思いました。
それまでは『さくらインテリーズ』が一番それっぽいかなあと思ってたんですけど。
これも名前を覚えるのに苦労したー。
いや、登場人物はそんなに多くないんですけど、架空の惑星が舞台なので、名前が馴染みないカタカナ名になってるので。とほほー。

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『あの橋の向こうに』
お、珍しく女の人が主人公だ。
うーむ。27歳の女の人の生態、男の人が書いたとは思えなく鋭いっす。
でもセンセイ!一個だけ。
女の人はトイレではスカートは下ろさないっすよ。
下ろすのは下着とかパンストだけっす。ズボンの時は一緒に下ろすけど。キュロットとかの時も下ろすけど。
ね、そうですよね?
・・・・・・ってあら、なんか自信なくなってきた。え?わたしだけ?いや、そうなはず。どきどき。


2006年08月27日

いちばんきれいな水

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松本大洋、望月峯太郎と並んで日本三大天才漫画家とわたしが勝手に決めてる古屋兎丸の漫画が映画になりました。
古屋兎丸以外はもう「青い春」「ピンポン」(松本)、「ドラゴンヘッド」「バタアシ金魚」(望月)と映画になってるから早くなんか映画化しないかなあと思ってたので嬉しいな。
映画化されるのは「Wsamarus 2001」 の中に入ってる「いちばんきれいな水」って作品。
映画のほうの公式サイトはコチラ


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見出し画像と同じあたりのシーンが漫画ではこんな↑感じかな。

加藤ローサはちょっとお姉ちゃんのイメージと違うけど妹役の菅野莉央ちゃんはぴったりだなあ。

2006年08月25日

文学賞メッタ斬り!リターンズ

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『文学賞メッタ斬り!リターンズ 』読みました。『文学賞メッタ斬り!』の第二弾。

なるほどーと思ったところ。

芥川賞の選考料って年に二回で一回100万円らしい。
(なので作家十人に払うと一年に二千万のコストがかかる)
直木賞と合わせると年間四千万。
だって。

島田雅彦談
「前半略  どの賞もある程度は福祉なんですよ。新人賞はニートやフリーターのための福祉であり、デビューはしたものの、売れない作家の福祉としての芥川賞、三島賞、野間文藝新人賞って考え方もあるわけでしょう」

芥川賞ってかなりマメに文芸誌とか読んでないとわからないだろう作家の人が受賞するの謎がほんのり解けたような気がしました。はい。

この本、セカチューやズン先生やDEEP LOVEとかに対するつっこみもおもろいんですが、読みたくなる本がたくさん出てくるのもよろしいですね。

「蛇にピアス」以来飛躍的に上手くなった作家として絶賛されてた金原ひとみがすごく読みたくなりました。
あと橋本治の『蝶のゆくえ』は是非読んでみよう。


2006年08月23日

誰か止めて〜

というわけで連日、戸梶圭太。今まで我慢してた反動でタガ外れてるムード。
文章のリズムがむちゃむちゃイイのでがんがんがんーっと読めてしまうのがこれまた困ったところです。

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「嘘は止まらない」
詐欺もの。
お、今までの中では珍しく、ほんのりハートウォーミングなとこもあるぞ。ほんのりだけど。
前半は漬物臭、
後半は本の間からおっさんの口臭が漂ってきてました。ぷ〜ん。

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「湾岸リヴェンジャー」
お馴染みのイッてしまった大物登場します。
女王様ネタ好きです(はあと)。

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「自殺自由法」
ちょっとー、怖いよっ。なにがって本のしおりの色が!それに普通のしおりより太く作ってないですか!
この内容でいきなりあのしおり出てきたんで心臓が3秒くらい止まりましたよ。
も〜。

というわけで、なんとかこのへんで中休みしなければっ。
残りは大事にとっておかなければ楽しみがなくなってしまうもんね〜。

2006年08月22日

で、また戸梶圭太みたいな

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「グルーヴ17」(古屋兎丸が表紙なんてこりゃ絶対買わなくっちゃいけないでしょう!ってなわけで購入)
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「CHEAP TRIBE  ベイビー、日本の戦後は安かった 」

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「ちぇりあい ちぇりーぼーいあんでんてぃてぃ」

童貞をこじらせた男たちの物語三冊。
その負のパワーときたらとても強大で「負」×「負」(それもデカい数字)=激しく強大な攻撃力になって夏ばてですっかり弱ったわたしの体力をすっかり奪ってくれました(褒めてる)。
あ、でもこの三冊では「グルーヴ17」は高校生が主人公だけあり、さやわかな青春の風なんかも吹いてたりしました。もちろんゲロは吐きますが。
そのゲロも青春ものなのでレモンの香り(←ウソ)。
一番、童貞こじれ具合がひどいのは「ちぇりあい ちぇりーぼーいあんでんてぃてぃ」でしょうか。もはや人間という生き物じゃなくなってます。

2006年08月20日

私の嫌いな10の人びと

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中島義道『私の嫌いな10の人びと』読みました。

「わが人生に悔いはないと思ってる人」

さっさと満足して死になさい

「わが人生に悔いはない」と思っている人々へ。ああ、そう思いたければそう思いなさい!そう、思って、さっさと死んでいくがいい!

って。
大学の教授をやってる方にこんなことをいうのもナンですが、文章上手いなあ。本を読みながら何度も笑ってしまいました。
嫌いな10のタイプの人をそれぞれ、映画や小説なんかを例に説明してるんですけど、それがあまりにも面白すぎて、引き合いに出されてる作品のほうにも興味が湧いて思わず読んだり見たくなってしまうという。

「背筋がぞくぞくするほどつまらなかった」という映画版の「東京タワー」は是非見てみたいと思いました。わたしも黒木瞳に胡桃を持たせたくなるかな。フランス語も聞いてみたい。


でもサービス精神は旺盛なんだけど、読者に媚びず、自分を庇護することもないので、耳障り心ざわりのいい言葉がなく、論旨が論旨なので好みの分かれる本かもしれないなーと思ったりしました。


もちろん全ての論旨に賛成する必要なんてなくて、そこからいろいろ考えていくための本だと思いました。

2006年08月14日

で、下巻

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というわけで、「シンセミア」下巻。
お、登場人物の名前を覚えたおかげか、上巻とちがってスラスラーとスムーズに読めました。
だいたい半分の時間でいけたよ。

ずっと腹具合の悪かった田宮明という町の有力者でパン屋の社長がとある男を恫喝してるときにもうそこまでうん○の波がきてて、これでうん○漏らしたら戸梶圭太の世界だよ、とか思ってたんですが、流石にワールドが違うのでうん○は漏らしませんでした。

とにかく、生理的に鳥肌立ちそうなそれ犯罪やぞというキモーい登場人物がたくさん出てくるんですけど、その中でもわたしが一番、キモかったのが中山正でした。あー、考えただけでキモいキモイキモーイ。次は松尾丈二か。

いろいろ語りたいんですけど、とにかくいろんな事項が絡まってて上に書いた田宮明の下痢に関しても、複雑に絡んだ因縁怨念の糸の一部だったりするのでなかなか滅多なことが書けません。


というわけで、とても計算しつくされた非常に読み応えのある本でしたとだけ無難な感想を述べてみたりして。

なんか今なら「カラマーゾフの兄弟」も最後まで読めそうな気がする。いや、なんとなくですけど。


2006年08月12日

シンセミア

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なんでか今頃、阿部重和の「シンセミア」を読み始めてみたりなんかしています。
長ーい上下巻で1600枚の小説です。こんな長い小説を読むのは小野不由美の『屍鬼』以来かしらん。

小さな町のだいたい三代にわたる血縁関係の絡んだ話なので同じ苗字の登場人物が何人も出てきて誰が誰なんだかというのをまず頭に入れるのが一仕事ですー!!(はあはあ)。
苗字というのは家族だけが一緒なわけでなくそこから分家した親戚なんかも同じわけで、もうわたしのシワの浅い脳みそはパニックですっ。
なんとか巻頭の「登場人物紹介」のページを何度も確認しながら、上巻は読み終えたよー!
まだ、上巻は話的にたぶんこれから起こるであろう事件は全然表面化してなくて、火山でいうと底のほうでマグマがいくつかぼこぼこと泡を立てて、よーく見ないとわからない薄い煙が山頂から漏れてるくらいです。

そんな感じなんですけど、職業問わず倫理感がユルくておいおいちょっとそれどうなんよ!?ってな町民たちの描写が上手いので退屈しません。それぞれの欠陥がどんな結果を起こすのか早く知りたくて読み進んでしまいます。
さあ、上巻読み終わったので下巻へレッツゴーだー。

2006年08月08日

ゆうぐれアーモンド

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あー、たまらんっ。
このマンガですね、犬と人間が散歩するときに使うリードをリードじゃなくてふたりで手をつなぐって表現の絵にしてるんですよ。
で、犬と人間がおしゃべりしながら、散歩するの。
よそのお家のいろんな犬も皆んな飼い主さんと手をつないで散歩しててしっぽ振りながら笑顔でおしゃべりしながら歩いてるんですよ。
ああ、もう可愛すぎて、悶絶。
あのいいニオイのする肉球を握って歩くこと考えただけで、くぅ〜たまらん。


2006年08月07日

さくらインテリーズとか

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戸梶圭太『さくらインテリーズ』。

北新宿さくら児童公園を根城とする自称知的ホームレス5人の愛と友情の物語。
なーんてハズはもちろんなく、最初はごくごくありふれたホームレス生活を送ってた彼等がものすごい高速の勢いで自業自得の人生ジェットコースターに乗る羽目に。
そのジェットコースターは三次元はもちろん通り越して四次元なんてまだまだ甘くて24次元くらいの世界に通じているのでした。

高木(元中学教師、未成年買春で逮捕の末ホームレス)
鳥越(元図書館司書、ストーカー行為で解雇の末ホームレス)
藤守(元考古学者、発掘捏造、追放でホームレス)
山根(元市職員、未成年買春で解雇、ホームレス)
安藤(元大手宅配経理、給料着服懲戒免職、逮捕、ホームレス)

さあ、この中で最後まで残るのは誰でしょう。


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『なぎらツイスターズ』

流行ってない寿司屋には要注意デス!

うん○、ゲロ、がいつもの戸梶作品の六割は増量されてるでよー。


戸梶圭太、面白すぎるのでなるべく読まないようにしてるんですけど、今回はちょっとストッパーが外れてしもうたよ。
それも寝る前に読み始めるもんだから、止められなくて結局最後まで。
ね、寝不足です。タチケテ・・・。

2006年08月06日

東京ライオット

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戸梶圭太『東京ライオット』読みました。
どんな話かというと。(Amazonより)

複合型超高級マンション・ソナーレを巡る構図。新入居者は貧乏地元住民など一顧だにしないスノッブなハイソ&セレブ。そのハイソを警護する貧乏アルバイト警備員。マンション専用バスの小心な運転手。破滅的家庭環境からギャング化する中学生。宅配ピザのアルバイトで糧を得るカメラマン志望の若者。誰にも邪魔されずひっそりと暮らすことだけが願いの近隣ホームレス。そのホームレスを喰いものにして保険料を掠めとる暴力団。スラム化する街をテーマにミュージッククリップを制作する教祖的ミュージシャンとデザイナー。彼らの私利私欲が恐るべき大暴動へと繋がってゆく…。

ってな感じなんですけど、すんげえ面白いよ。
図式としては
スノッブ高級マンション住民(セレブ)、彼等を守るそのマンションの警備員、バス運転手(冴えないけど一応中流階級に属する感じ?)対、地元住民(貧困)ってな感じ。
ふつうそういう感じになるともともと町に住んでた地元住民に感情移入して侵入者である鼻もちならないスノッブを惨めな目にあわせてやれ、と応援の気持ちが湧くものじゃないですか。
でも、オラゴラ系(会話のほとんどが威嚇のオラー、ゴラーで成りなってる)、アル中、パチンコ漬け、クスリ漬けの地元住民のあまりの笑える容赦ないアホさ加減がマックスの針を振り切ってて、
彼等に対して同情なんて言葉はるか1000億光年彼方に飛び去ってしまうとってもステキな小説なのです。

2006年08月03日

エブリシング・イズ・イルミネイテッド

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映画観てから読もうと長いこと放置してた『エブリシング・イズ・イルミネイテッド 』、もう映画こっちに来そうにないので読むことにしました。

祖父の命を救ってくれたアウグスチーネをいう女性を探すためにウクライナに旅立ったアメリカ人青年のジョナサン。その彼をガイドする英語の下手な通訳兼ガイドのアレックスと盲目だと言い張るアレックスのお祖父さんと彼の盲導犬(もちろんウソ)として旅に同行するやたらに吼えておならばっかりする雌犬のサミー・デイヴィス・ジュニア・ジュニアの珍道中、といいたいところなんですけど、もちろんそんだけの話ではないんですわ。

間にジョナサンの祖祖祖祖祖祖祖母から始まる一家の変遷の物語が入り(これがまたこれだけで、ひとつの本にしていいくらいのちょっとかなり寓話的で詩的な一編)、そこにアレックスのお祖父さんの過去が重なり、旅の後アメリカに戻ったジョナサンにアレックスが宛てた手紙の数々がそれぞれの境遇を物語って、うーむ、話を織り成すってこういうことなのね、と激しく実感した本でありました。
読み終えた後、神様わたしにこの本を読む機会を与えてくれてありがとうございます、みたいな気持ちになりましたです。はい。

ってこの本、英語のうまくないガイドのアレックスのヘンな用法の英語での会話部分がむちゃむちゃ面白いんですわ。この訳した人すんばらしい。この文読むだけでも楽しいっす。

映画、ラストのアレックスのお祖父さんのアレはどうしてるのかな?原作のまま?
早くビデオで確かめたいっ。

2006年07月30日

月館の殺人

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佐々木倫子+綾辻 行人の『月館の殺人』の下巻が出たので読みました。
鉄オタの生態みたいなのが知れたのは面白かったし、マンガで描いてもらえてるのでオタのキャラわけもできてわかりやすかったです。
でもやっぱ推理ものは文字で読みたいなあ。と今回改めて思ったりして。
頭の中で光景を作ったりキャラを想像して文字を追って行く苦労が最後の謎解きの「そうだったのかー」のカタルシス〜に繋がってると思うんですよねー、推理ものって。

2006年07月28日

混同みたいな

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わたし名前を覚えるのが激しく苦手で、いつもぼんやりとウロで覚えるのでいろんな人が混同してます。ついちょっと前までジョージ朝倉と朝倉世界一が同じ人だと思っていて、朝倉世界一もギャグにストーリーマンガに多彩な人だなあとおポンチなことを思っていたりして。

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で、まあ、ジョージ朝倉と朝倉世界一はどっちも朝倉だから、まあちょっとは仕方がないとこもあるかなあと自分に甘く考えてみたりもするんですけど、伊井直行と伊坂幸太郎はどう考えても混同するのは、激しくマヌケですね。とほほー。
「チルドレン」、陣内人気なんですねー。わたしも好きだけど、彼と一緒にいるとふりまわされて一日でへとへとになりそうだ〜。っていうか自分とは生きてるワットが違いすぎて彼があまりにも強い光りの行動力と生命力でカーッと光ってるのでまともに眼を開けてられないって感じみたいな。わたし便所電気くらいの小エネワットでぼやーっと暮らしてるので。
たぶん表紙絵のワンコは盲導犬のベスたんだと思うけど、彼女は茶色でなく黒犬たんなのです。

2006年07月27日

エンダーのゲーム

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『99999』を読んでるってことで、デヴィット・ベニオフ、これからどんな脚本書くのかなと調べてみる。
お、2008年にペーターゼン監督との『トロイ』コンビ再び、で『エンダーのゲーム』を書くらしい。

どんな話かとうと、いろいろ探してみたけど大森望さんと水玉螢之丞さんの対談形式になってるココ↓がわかりやすいかも。
ttp://www.ltokyo.com/ohmori/henkyo/vol02-1.html

この中からストーリーのわかりやすい部分を抜粋コピペすると

大森 ごほん.どういうお話かというと,アンドルー・ウィッギンくん(通称エンダー)っていういたいけな少年が,人類の存亡を賭けた昆虫型エイリアン(バガー)殲滅戦のためにスカウトされ,厳しい訓練を勝ち抜いていく,と.サブキャラは性格が超悪いお兄ちゃんのピーターとやさしいお姉ちゃんのヴァレンタイン.この時代,地球は人口爆発かなんかで,子供は二人までっていう厳しい産児制限があるんだけど,エンダーくんは兄と姉が超優秀だったおかげでとくに出産を許された三番めの子供である,と.

というわけで、2008年かー、まだまだ先と思ってると、あっという間に時がたってて、もう公開?ってことになるんですよねー。ああ、年ととると時間がたつのが早いよ。
とベニオフとは全然関係ないことを言ってみる。

2006年07月25日

99999(ナインズ)

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デヴィット・ベニオフの新しい短編集『99999(ナインズ)』の、
扉言葉、


アマンダ
愛してる


ですとー。うっきょー。(←中学生かよ)

2006年07月18日

マンガいろいろ

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『魁!クロマティ高校』17巻読みました。
最終巻って、え?これで終わりっすか?ギャグマンガは終わりっていうのもギャグかもしれないとついつい疑いの目で見てしまうわー。
でも、なんにせよ、最後まで付き合ったわー。

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『はちみつとクローバー』9巻。
はぐたんがーーー。
雑誌で読んでないのですごくびっくりした。

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伊藤理佐『女いっぴき猫ふたり』
ダスキンのお掃除サービスを頼む時に下掃除をしてしまうって、わたしと一緒一緒ー。わかるわー。
やっぱネコたんかわいいなー。複数で飼ってるとまた性格の違いとかも面白くてイイ。

WEB上でも読めるよ。
http://www.futabasha.co.jp/web_mag/wm_onna.html

何話目かに大船観音に行く話があるんですけど、
わたし昔、何も知らず初めて電車の中から山の中からぬーんっと出てきた巨大大船観音を見て、むちゃむちゃ恐怖を感じた思い出が甦りました。ほんとデカいんですよ。日常風景にあの非日常なデカさ。きっとゴジラが町の中に登場したらあんな感じの恐怖を感じるに違いない。

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日渡早紀『ボクを包む月の光』2巻。『ぼくの地球を守って』の次世代編。
うう、大人が読むとちょとイタかったよ。

2006年07月14日

雑誌の表紙

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わたしファッソン雑誌のことをよく知らないんですけど、同月に違う雑誌がまったく同じ服を表紙に使うってアリなのかしらん?

2006年07月13日

荊の城

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というわけで『荊の城』読みました。
『半身』よりもずいぶんエンターテイメント系寄りの話作りになってて、長いけどとっても読みやすくてテンポいい話運びになってます。『半身』よりもより広い範囲の人に受け入れられそうな感じ。
『半身』は最後にどっかんと驚きのヤマがあるんだけど、これは途中でびっくーりなヤマ場が二三回あって、とにかく楽しませて退屈させないつくりになってます。
なんつっても老嬢と囚人が主人公の陰鬱な世界の『半身』と違って十七歳の女の子ふたりが主人公なので活気があって話しに勢いあります。

内容は(amazonより)
19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸(スリ)を生業として暮らしていた。そんな彼女に顔見知りの詐欺師がある計画を持ちかける。とある令嬢をたぶらかして結婚し、その財産をそっくり奪い取ろうというのだ。スウの役割は令嬢の新しい侍女。スウは迷いながらも、話にのることにするのだが…。

でもスウは騙そうとしてる令嬢と同い年でいつしかふたりの間に絆のようなものが産まれて・・・ってな感じになるんですけど、これがまた、ハイジとクララみたいな太陽の下に咲く二輪の可憐な花って感じでなく、湿地帯にひっそり咲く紫とブルーのツル花ってな感じで、周りの大人のどろどろとした欲望や人間の暗黒の部分に翻弄されてそれはそれはもうね、いろいろな目にあうわけですよ。

まあ、ふたりの飲み込まれる運命の波にわたしも一緒に乗っちゃって上下二巻、次が気になって気になっていっきに読んでしまいましたがな。
7・8時間の長旅のお供に持って行くと旅があっという間に感じられる本ですよ。

話はふたりが同い年ってとこがミソになんですよねー。
まあ、面白いので読んでみてください。

テレビドラマにもなってるみたいですね。コレ
サラ・ウォーターズのインタヴューはここ

あ、でもね、これもむちゃむちゃ面白かったけど、やっぱ好きなのは『半身』のほうなんですよねー。
どういう風にいえばいいのかな、『荊の城』がテレビっぽい感じで『半身』は映画っぽいっていうのかな。『荊の城』はストーリーを楽しみ、『半身』は心のヒダを顕微鏡でみて楽しむみたいな。

2006年07月11日

半身

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サラ・ウオーターズの『半身』読みました。

19世紀のイギリスものでそれも監獄が舞台で霊媒出てきてってなんか陰気そうで、そんなに乗り気じゃなく読み始めたんですが、面白ーい。どんどんページめくってしまいました。
この時代の29歳の独身の上流階級の女の人が世間的には老嬢って呼称で呼ばれてて彼女の決して明るくない鬱々とした人生がとても深く掘り下げられて書かれてあって、まあ、とにかくミステリというか文学といってもいい内容。(またこの老嬢が気の毒な人ではあるんだけど重苦しい人でもあってこんな人近くにいたら鬱陶しくてストレスたまるだろうなあという感じが絶妙にウマしなんすよ)
で、ミステリとしては、ひさしぶりに、えー!そうやったんー!?って結末。
ひさしぶりのカタルシスーって感じでした。
たくさん登場人物出てくるんだけど、うーむ、これ映画にするの難しいかなあ。だって驚きのキーを握る人をギャラの高い俳優がやると、もう最初からばればれになっちゃうもんね。
でも、どの役も演技派って呼ばれる人がやりたそうな一癖も二癖もある人達なんですよねー。

面白かったので、『荊[いばら]の城』も買ってみた。

これ読むまでサラ・ウオーターズ、ミネット・ウオルターズとごっちゃになってたけど、区別がついたよ。(横文字に弱すぎ)

2006年07月04日

完結してたのね

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本屋に行ったら『デス・ノート』の最終巻が出てたので買いました。雑誌のほうでは完結してたのね。
おお、こういう終わり方なのか。
とてもいさぎいい終わり方だわっ。人気漫画なのに12巻でこうすぱっとやれるとは。感動。
なんか近年稀にみるすんばらしい終わり方の人気漫画だと思いました。
映画も是非この終わり方でおねがいします。
うーむ。すばらすぃ。
ぷるぷる(←感動のあまり本を持つ手が震えてる)。

2006年07月02日

タイムトラベラーズ・ワイフは

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ちょと前にブラピとジェニファー・アニストンで映画化権を買ってた「タイムトラベラーズ・ワイフ」の感想書いてて、そこで、『きみに読む物語』のタイムトラベラー版みたいな話って書いてたら、なんと脚本をその『きみに読む物語』のジェレミー・レヴェンがやることになってるみたい。
うーむ。やっぱり読後の感想って誰もが『きみに読む〜』テーストを思うよね。
これで、ますます、めそめそしい映画になること決定か。

って上の画像はそのジェレミー・レヴェンが監督脚本をした「ドンファン」の画像。マーロン・ブランドの太りっぷりにうっとりしてUPしてみました。

2006年06月19日

黄色い本

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昨日の「江口寿史の正直日記」の脚注の高野文子さんに対する説明文に、

漫画界のみならず、表現に係るもの全てに影響を与え続ける漫画家。でもどこまでも自然体な人。ニコニコ笑ってサラっと過激なことを言ったりするけれど。2002年に出た黄色い本は冒頭4ページだけで見るものを震撼さす。(日記より)

とあったので、ん?どんな冒頭だったか?と「黄色い本」を引っ張り出みる。
なるほどー。こんな冒頭だったのかー。
キャプしてみたけど、4ページ分UPはちょっと多いので断念。
興味のある人は書店にレッツラゴーだー。

高野さんの漫画はなんだろう?わたしたちが、普段の日常で、ぼーっとしてる時にふと思いついたり夢想したりして膨らんでいく妄想の内容を、これって、自分だけの感覚かなあ、でもたぶん他の人にもこういう感じあるんだろうけどあの思考が飛んでいく感じはあまりにも内的すぎて人に伝えるのは絶対無理っていうのを、絵と文字にして動きまでつけて、「それそれ!」ってな感じで見せてくれるのです。
って、まあ、わたしの下手糞な説明じゃなんのこっちゃわからないと思うので、「絶対安全剃刀」「おともだち」「棒がいっぽん」あたりを読んでみるとよくわかるか、と。
それに、その対象物を見てる目線のズームになったり遠目になったりする感じが他の人とは違う種類な感じでまた好き。


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ってそんな理屈っぽい話とは別に上は「黄色い本」でわたしの好きなコマれす。
懐かしいなあ、給食の牛乳の空瓶入れるケースですよ。そうそう、瓶の時代はこういう風に一瓶ずつ仕切りがついてたよ。それにプラスチックでなくて木の箱なんだよね。
給食当番の時、中身の入ってるこれを教室に持ってくるのは重くて大変なんだけど、空の瓶だけになったケースを戻すのは軽くてよかったな。底板に隙間があって瓶が空の時は運んでるとその隙間から自分の運動靴の先っちょが交互に出てるのが見えたりするんだよね。なつかすぃ。
って、まあひとつの絵でこういういろんな思い出が甦ったりインスピレーションが湧いてきたりもする、すごい漫画なのでもあります。

2006年06月18日

江口寿史の正直日記

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『江口寿史の正直日記』読みました。
漫画じゃなくて1999〜2002までネット上にUPされてた文字での日記。
それにしても筒井康隆の好きな男の人の文章はなんとなくその文体で、明記してなくてもファンだというのがほんのりと滲み出ててなんか好きです。

今回の日記で印象的だったのは
ヘル・ボーイのマイク・ミニョーラを絶賛してたとこ。

このミニョーラという人の上手さときたらもう、イヤんなるくらいだ。俺は別にテクニック至上主義者ではない。テクニックよりむしろセンスのほうがむしろ大事だとおもってるとこもある。だけど、これほどの上手さをみせつけられると参ってしまう。センスのいいテクニシャンは無敵なのだ。(日記より抜粋)

やっぱりプロが見る目は違うなあ。
わたしとか見るとアメリカンコミックってそりゃあ作者によって違うんだろうなあとは思うけど、カルピス劇場の「ハイジ」とか「母を訪ねて三千里」とか「小公女セーラ」とかの絵を見てる感じと同じの、どれもたいして違いない絵に見えてしまうのがかなすぃです(っていうかわたしが単に鈍感すぎってなだけですね、はい)。

あと、もいっこ、矢口高雄漫画家30周年記念パーティでの寄せ書きで、さいとう・たかお先生自ら、ゴルゴ13を描いているのをみて「描けるんだ!?(失礼)」ってとこが面白かったです。

2006年06月15日

ブロークバックマウンテンの原作読んだ

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映画観たときの感想で

『仕事が終わって山から下りて「じゃあ」って後、ヒース・レッジャーが脇道に入って、オエオエ言ってたのは泣いてたんですね。ゲロってるのかと思いました。嘔吐じゃなくて嗚咽なのねん』

って書いたけど、原作であそこは本当に嘔吐だったよ(肉体反応的には)。嗚咽じゃなく。

イニスは誰かにはらわたを引っ張り出されているように感じた。誰かの手が、一メートルずつたぐり寄せてるみたいに。路肩に車を止め、急に降りだした雪が混じる旋風の中で嘔吐しようとしたが、何も出てこなかった。未だかつて経験したことがないほどひどい気分で、その気分が消えるまでには長い時間がかかった。(原作より)

ごめんよ、ヒース、感情をうまくあらわすことの出来ない無骨な男の泣き演技が下手感極まりすぎてあんな嘔吐っぽい声をあげてることになったのかと思ったよ。

「あの夏な」とイニスは言った。「給料をもらって、おまえと別れた後、腹がとんでもなく痛くなってさ。車を止めて吐こうとした。てっきり、デュボースのあの店で悪いものを食わされたんじゃないかと思った。ようやく一年たってからだ、本当の原因に思いあたったのは。俺はおまえを見失っちゃいけなかったんだ。だがもう手遅れだ。時間が経ちすぎていた」

と、数年後、イニスはジャックにその時の気持ちを上のように打ち明けた、と。

2006年06月14日

エマ

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本屋に行くとここ半年くらい何故かいつもこの『エマ』という本が目にとまってたんですよねー。でも、メイド、眼鏡、つう、萌え系ばりばりみたいな表紙にどうにも買う勇気が出なかったんですが、思い切って一巻だけ買ってみました。
が、思ってた感じの、ちょっと敬遠したくなる萌えじゃなくて、19世紀末のイギリスの話でした。ちょっと実写にするとNHKで夜中にやってる海外ドラマみたいなの。
それにしても初めての作者さんのものを読むときは、その作者さんワールドにある暗黙の了解みたいなのを理解するのにちょっと時間がかかりますね。
はあ、なるほどねえ、この主人公のメイドさんは、特にはどうってことない顔に見えるけど、このワールドでは町でラブレターをよくもらう美人顔ってことになるのねとか。

ってとりあえず一巻しか読んでないのでよくわからないんですが、かといって全巻買い揃える気力もなかったので漫喫で残りを読むことに。
しかし、みつからず、仕方ないので代わりに『デスノート』読んだら、ぎゃー、むちゃむちゃ面白いやん!大きな転換のある5巻以降はちょっと緩くなったかなあという感じがなきにしもあらずだけど、そこまでは完璧。純粋さのなくなったええ年した人間が読んでも面白かったよ。絵は井上雄彦 85パーセント、江川 達也15パーセントって感じかな。
いやあ、ジャンプだからちょっとナメてました。
だって、何年か前に同じジャンプの大人気テニス漫画の1巻読んで、テニスの天才と言われてる主人公がたいした実力を試合で出してなくて、「ってこれ利き手じゃないほうにラケット持ってるってベタな設定だったら笑うしかないよねー」とか思ったら、実際そのままでずっこけそうになったことがあったので。

デスノート、今週末から公開される映画も一瞬見に行ってみようかなと思ってしまったよ。

2006年06月11日

THE3名様

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『THE3名様』読みました。
コンビニでだらだらと時間つぶしてる26歳フリーター3名様が主人公な漫画。
社会的にどうとか容姿的にどうとかは置いといて、
3人、もっと斜に構えた皮肉な若者なんかと思ってたら友達思いのイイコたちじゃないの〜。
(おばちゃんか!←わたし)

DVDも見てみようかなと思いました。

2006年06月07日

タイムトラベラーズ・ワイフ

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ガス・ヴァン・サントで映画化される(でも映画化権買ってるのがブラピとジェニファー・アニストンだからちょとわからん)タイムトラベラーズ・ワイフ読みました。

クレアが未来から来たヘンリーと会ったのは6歳の時だった。以来、様々な時間から現れるヘンリーと152回の逢瀬を重ねることになる…。しかし、クレアが18歳になるとヘンリーはぱったり現れなくなってしまう。そして2年後、20歳になったクレアとヘンリーは運命的な出会いを果たす。だが、彼はまだクレアの事を知らなかった…。
愛する者の過去を救い、未来を抱きしめる男の、哀しいほどに優しい物語。
(amazonより)

ってな感じの話なんですが、なんとなく、ヘンリーが素っ裸でタイムトラベルするってのも含めて、時間軸がずれることによって生じる失敗とかをからめたユーモラスな恋愛ものかと思ってたら、そんなユーモア口調な話じゃなく、ええっと、なんだろう、「君に読む物語」タイムトラベラー版みたいな感じの話でした。

映画化するとしたら誰がいいかなあと思いながら読んでたんですが、

クレア(タイムトラベラーの恋人) 腰の辺りまである長い赤毛、ブルーの瞳、細身 芸術家 旧家出身
ヘンリー(タイムトラベラー) 長身 黒髪 黒い目 ユダヤ系 図書館司書 両親は音楽家 細身
ゴメス クレアとヘンリーの友人 弁護士 金髪 大柄で雄牛のような体型 押しの強い性格
チャリス クレアの親友 ゴメスの妻 芸術家 小柄

ヘンリーはなんとなく、ヒュー・ジャックマンかなあと。(どうやらわたしすっかり「ニューヨークの恋人」のタイムトラベルが刷り込まれてる模様)あと、素っ裸で登場するので、その姿を見てみた・・・・、ごほごほ、いや、なんでもないです。
ちなみになんで裸かというとタイムトラベル時に異時間のものを何か持ち込むと歴史がかわっちゃうのでそういうことになるらしい。

ん〜。でも、最後まで一応、飽きることなく読んだけど、どうかなー。
「愛する者の過去を救い」ってあらすじにあるけど、クレアに起こるトラブルってそりゃあ悲しいこともあるけどよくあることといえばよくあることだし、なんつっても、クレアとヘンリーが友人であるゴメスとチャリスを利用してる感じがわたしにはしてなんとなくあんまいい感じしなかったです。別に主人公カップルが清廉潔白な人物であれとは思わないけど。
あとチャリスのキャラもちょっと書かれ方が足りないかなあ(←えらそう)。
ああ、そうか。書いてて気付いたけど、キャラにそんなに好きな人がいないってのが一番の入り込めなかったとこかな。あと、終わり方、はしょりすぎっすよ。前半あんなにこと細かく書いてるのに。突如連載中止になった漫画みたいな終わり方のような気がしたのはわたしだけ?

というかそもそもわたし恋愛の機微について激しく疎いのでなにか読めてない部分もあるのかもかも。

とうわけでガス・ヴァン・サントの映画で本当のところを知りたいな。
どんな映画になるのかな。
「グッドウイルハンテイング」って感じより「誘う女」みたいになるといいなあ。

2006年06月04日

湯けむりバージョン

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『今日の猫村さん』石鹸と手ぬぐい付きの限定版、売り切れやったー。
うち住んでるとこ田舎だし、他の漫画の限定版もけっこう余ってたりするんで余裕だと思ってたのにぃ。くやしぃー(手ぬぐい噛み締め)。

ステテコのタテ結びリボンがお気に入り。
猫村さんは料理はもちろん、拭き掃除がものすごくうまい感じがします。