« 今冬ですと! | メイン | ブロークン・フラワーズ »

どれだけ読めば、気がすむの?

doredake.jpg

「そんなに読んで、どうするの?」の続きつうか第二弾、豊崎由美「どれだけ読めば、気がすむの?」
を読み中。
いつも、最初はざーっと、見出し見て、前から気になってた本の書評を先に読んで、あとでじっくり全体を読むのが書評本読むときのわたしのパターンでございます。
豊崎さんの本は日本の小説はもちろんだけど、外国ものが充実してるのが嬉しいですね。文庫になってるのならいいけど、ハードカバーものがやっぱり多くて高いから買うのは一種の賭けみたいな感じみたいになるので、参考になる書評があるっていうのは心強いです。

というわけで、デイブ・エガーズ「驚くべき天才の胸もはりさけんばかりの奮闘記」を買おう、と思ったら、どうやら今んとこ絶版になってるらしい。がくー。
訳もアン・タイラーでおなじみの中野恵津子さんなのに、残念。
突然、相次いで両親をなくした21歳の青年デイビッドが八歳の弟トフを育てる奮闘記らしいんだけど、涙ちょうだいの苦労ものでなくて、まあ、とにかく書評を読むととっても面白そう。

比率で言えば笑い70%感動10%涙0.5%残りの19.5%というと・・・(中略)日本の不潔恐怖症の母親ならぎゃーっと叫びかねないエピソードがてんこもりなんだから。(中略)
遊びたい盛りの21歳なのにデートの時間を取るのもままならない。でもベビーシッターに頼んでつかの間の自由を獲得しても(あのベビーシッターは変質者でもしかしてトフは殺されてしまうかもしれない)なんて妄想で心底楽しむことができなかったり。とことんいいヤツなのだ、デイブって。(中略)
そしてなによりもユニークなのが本書の体裁。本文に入る前、(この本を楽しむためのルールと提案)としてどこを読み飛ばしていいかを読者にアドバイスしたり、かと思うと不要だからと省いたとする箇所をわざわざ再録してみたり、本のテーマを自ら解説したりこの本を書くための経費リストを挙げたりを、独創的な編集センスを横溢させているのだ。19.5%の呆れるしかないエピソードの中にこそ、本をの魅力は隠れている。不真面目だけど根真面目。奇天烈だけど感動的。まさに”驚くべき”回想録だ。

っておもしろそうだと思いませんか〜。


地道に書店を回って探そう。けっこうハードカバーって残ってるとこあるんっすよね。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://memomemo.s214.xrea.com/mt/mt-tb.cgi/213