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半身

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サラ・ウオーターズの『半身』読みました。

19世紀のイギリスものでそれも監獄が舞台で霊媒出てきてってなんか陰気そうで、そんなに乗り気じゃなく読み始めたんですが、面白ーい。どんどんページめくってしまいました。
この時代の29歳の独身の上流階級の女の人が世間的には老嬢って呼称で呼ばれてて彼女の決して明るくない鬱々とした人生がとても深く掘り下げられて書かれてあって、まあ、とにかくミステリというか文学といってもいい内容。(またこの老嬢が気の毒な人ではあるんだけど重苦しい人でもあってこんな人近くにいたら鬱陶しくてストレスたまるだろうなあという感じが絶妙にウマしなんすよ)
で、ミステリとしては、ひさしぶりに、えー!そうやったんー!?って結末。
ひさしぶりのカタルシスーって感じでした。
たくさん登場人物出てくるんだけど、うーむ、これ映画にするの難しいかなあ。だって驚きのキーを握る人をギャラの高い俳優がやると、もう最初からばればれになっちゃうもんね。
でも、どの役も演技派って呼ばれる人がやりたそうな一癖も二癖もある人達なんですよねー。

面白かったので、『荊[いばら]の城』も買ってみた。

これ読むまでサラ・ウオーターズ、ミネット・ウオルターズとごっちゃになってたけど、区別がついたよ。(横文字に弱すぎ)

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