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2009年11月29日

2012

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『2012』観に行ってきました。
半年くらい前に『ノウイング』で地球も滅亡したはずなのに、またまたの滅亡。地球もお疲れ様でございます。まあ、地球君もこれまでにもういやっちゅうくらい滅亡したり、危機に瀕したりしてきてるので、こういうことに慣れっこだろうとは思いますが、今回は今までの滅亡っぷりを上回る派手な滅亡っぷりだというので期待してみました。

いやあ、ほんとに派手に滅亡してました。気持ちいいくらいに。あまりの派手さに自分たちの住んでるところが崩壊してるのに、怖いというよりもなんだか、爽快な気分になるくらい。
ちょっと前にこの映画のCGをやってる方がテレビで言ってるのを見たんですが、こういう崩壊シーンていうのは、崩壊時の実際の様子をリアルに再現するよりも、実際にはそうはならないけれど、事実じゃない表現も織り交ぜることで、一層リアルに見えるようになるものだとか。

話のほうも意外と人間模様の伏線がマメに張られてて細かい気配りでよかったです。だからといって重厚な人間ドラマになっているかというと、おいおい、つう突っ込みどころずっこけどころを随所に用意して気楽に見られるようにしてくれている憎い演出、いいですねえ。

ちょっとまじめに言うと、ジョン・キューザックが離婚した一人者で、まあいろいろあって、元妻と子供、そして元妻の新しい恋人の美容整形外科医の男と地球崩壊の中で行動を共にすることになるんですが、この元妻の新しい恋人がフツーのこういう娯楽映画だったら、イヤな奴で非常事態になったが故に元妻と子供がそのイヤな本性に気付き、ジョン・キューザックが元の家族との絆を取り戻す、ってな感じになるじゃないですか。それが、この新恋人、ちょっとクセのあるヤな感じの男かと思いきや、けっこういいところのある魅力的な奴で活躍もしたりなんかして、そこんところが、ちょっと凝っててイイんですよね。
(でも、まあこの美容整形外科医も、ええ!?そんなところでー?うそーんって突っ込み用意されてますが。っていうか、いくら美容外科医でも家にいる時はあの緑の手術着着てるってないと思うんですけど)
わたし登場人物の中で彼が一番好きだったです。
あと、エメリッヒ監督、インディペンデンスデイでもそうだけど、犬がちゃんと助かるのがいいわ〜。

てなわけで、年末にふさわしい由緒正しい(?)正統派のスペクタクル娯楽映画でございました。

で最後に一個だけ。なんか映画ではオリバー・プラット、非情な人みたいな感じに描かれてるけど、あの場合人の上に立つものとしてはあの判断で正しいよねーと思いましたわん。

2009年11月28日

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

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『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』観ました。
いやあ、馬鹿みたいな感想だけど、ものすごくまじめに真摯に作られてるんですね、コンサートって。
いや、適当にやってるとは思ってはなかったですけど、なんていうか、コンサートってあれくらいの天才がわたしたち全然天才じゃない庶民に生でパフォーマンスを見せてくれるんだから、まあ、フツーにいつもの実力で歌って踊ってすれば全然それでオッケーじゃないのかと、ほんのりどこかにそういう考えもあったんですが、そうじゃなく、自分の力に奢ることなく、観客に”日常を忘れさせて夢の世界につれていこう”(こんなセリフが劇中にあった)っていうマイケルとそのスタッフたちの常に上質を目指す姿勢と努力におばちゃん感動しました。

そしてそんな中、一番印象的だったのが、憧れのマイケルと一緒に仕事できることになったダンサーたちの姿でしたよ。一緒に踊ってる時ももちろん、裾にはけてからも舞台上でリハのために歌ってるマイケルに向ける視線がほんと幸せそうで。で、そんな人たちのダンスがまたマイケルに負けず劣らずの超パフォーマンスなのがこれまたすごいなあ、と。

で、また劇中流れてる曲が全然音楽に詳しくないわたしでもほとんど知ってるっていうのが、最後にテロップで出るように本当にマイケルってキング・オブ・ポップだったんだなあ、と改めて実感。

2009年11月15日

三巻と四巻

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旅の帰りに空港でえっらいフライトまで待ち時間が長かったので空港内の書店でよしながふみ『きのう何食べた』三巻と中村光『聖☆おにいさん』四巻買って読みました。
旅に文庫本って手軽でいいけど、疲れてる時って小さい字がぎっしり詰まってると目と脳みそに厳しくて、漫画みたいな文字数少ないほうが老体には優しくて好きなんですよね。重量文庫本に比べると重いけど。そして買うとしたら帰路に限るけど。

これってどっちも同じ部屋に住んでる男同志の日常の話なんだけど、ゲイのカップル、聖人同志と違いはあるけれど、なんとなくこのふたつの漫画の主人公たちの関係に流れるムードに共通するところがあるよなあ、どこだろうと考えてたんですが、たぶん、関係をリードしてるほうのキャラのほうが多分におばちゃん濃度が高いところとみた。
シロさんとブッダってしっかりしてるけど、男気も見せるけどそれを上回るおばちゃんエキスが血液の中に脈々と流れてませんか。

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『きのう何食べた』のシロさん&けんじ


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『聖☆おにいさん』のブッダとイエス。

このふたつの漫画、ゲイ、聖人、の設定とても面白いんだけどそれ抜きにしても、単純にバディ(相棒)物としてもわたしは好きな漫画でございます。

2009年11月12日

面白南極料理人

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映画に行けなかったので『南極料理人』の原作の『面白南極料理人』を読んでみた。
読み終わって、堺雅人が料理人、西村を演るのは知ってたけれど、他の隊員たちは誰がやってるのかなーと思って公式サイトに行ってみたら、あら?原作ほうでは9人だった隊員が映画のほうでは一人減って8人になってるよ。
誰が減ったのかしらん、と調べてみました。

原作のほうの隊員↓        <映画のほうの隊員>↓

金戸副隊長 気象庁より派遣 <きたろう(タイチョー)>
本山隊員 国立極地研究所より参加の氷雪学者 <生瀬勝久(本さん)>
平沢隊員 国立極地研究所より参加の気象学者 <小浜正寛(平さん)映画では大気学者>
林隊員  名古屋大学より派遣の大気学者
福田隊員 北海道砂川病院より参加の麻酔医 <豊原功補(ドクター)>
川村隊員 奈良女子大より参加の雪氷部門サポート <高良健吾(兄やん)>
西平隊員 共同通信社から参加の通信・機械担当 <黒田大輔(盆)>
佐藤隊員 いすず自動車から参加の機械担当 <古舘寛治(主任)>
西村隊員 海上保安庁から参加の調理担当  <堺雅人(西村淳)>

ほうほう映画のほうでは、気象学者の平沢隊員と大気学者の林隊員がミックスされてひとりの人になってるんですね。たぶん。
自分たちがミックスされるなんて実在のふたりの心境をちょっとほんのり知りたい感じ。でも他のキャラの人もなんとなく脚色されてるから、映画は映画と割り切って見るのかな。

閉鎖されたどこにも逃げ場のない空間で9人のそれまでは顔も知らなかったむさくるしい男同志が、自分の仕事を全うしながら互いに気をつかいながら、かつ我を通しながら、互いに笑いあいながら、ムカつきあいながら、時には内部分裂の危機にも瀕しながら、馬鹿なこともやってみて小さなお祭りで気を紛らわせながらそれでも淡々と任務の日々を消化していく様がリアルでよかったです。
それにしても越冬隊に人たちの料理って高級食材が使われてるんですね。読んでてシェフが南極で料理を作ってるところよりも、出立前のいろんな高級食材を注文、手配していくところのほうがとても楽しそうな感じがしました。(わたしだったら絶対そう)
あと娯楽のビデオ観賞で「遊星からの物体X」がいまひとつ隊員たちに人気ないというのが笑えました。


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(豊原功補が演ったドクターのモデルになった福田ドクター)
この人がとっても魅力的でいいキャラなんですわ。ドクターなのにやたら肉体派で基地に燃料が枯渇した時(完璧になくなると命にかかわる)、氷結で動かなくなってしまった燃料運搬車の代わりに自力でマイナス75℃かつ強風の中、150メートル先の格納庫から燃料入りのドラム缶を転がして来る猛者。なのに、言葉はほんのり女言葉。映画でもこのドラム缶の場面ありましたか?このサバイバル単身赴任物語のわたし的クライマックスシーンがここだったなあ。
早くDVD見たいわ〜。

2009年11月03日

JIN(仁)後半

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てなわけで、残り9巻〜16巻まで読んだどー。
幕末の仁センセイ、勝海舟やら坂本竜馬やら緒方洪庵やら一橋慶喜、和宮、西郷隆盛、などなど有名どころとばんばんからんだりするんですが、ナポレオンまで出てきたのにはちょっとずっこけました。

作者の村上もとかのWikiを見てたら、「ドクン!」という擬音を頻繁に用いる。と書いてあったので、そういえばドクンドクン言うてるなあ、小池一夫センセイの「ン」と並ぶ特徴だわよねと思いつつ、週末暇だったんで、地上波のボーンシリーズを見ながら、ドクン数を数えてみました。(何やってるんだか、暇すぎ)
一巻0ドクン
二巻7ドクン、3トクン
三巻7ドクン
四巻4ドクン
五巻5ドクン
六巻10ドクン(最高ドクン数ですな。このへん山場か)
七巻2ドクン
八巻4ドクン
九巻4ドクン
十巻0ドクン
十一巻4ドクン
十二巻0ドクン
十三巻0ドクン
十四巻1ドクン
十五巻4ドクン
十六巻2ドクン
計54ドクンとなっておりました。(おおよそっす)
いろんなドクンがありました。

jin03.jpgノーマルドクン
jin04.jpg白抜きドクン
jin05.jpg連射ドクン
jin07.jpgドスン
jin06.jpg毒ン・・・(すんません暇だったもんで)

てなわけで、原作完結してないんだけど、ドラマのほうでどう完結させるんだろうか。あの冒頭で手術された男と頭の中にあったものの謎が激しく知りたいっす。