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2008年11月22日

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

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『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』観ました。
いやあ、もっとコメディばりばりの映画かと思ってたんですが、ちゃんとした映画やんか!フツーに、つうかかなり楽しんで次どうなるんだろうか、とわくわくして話を追ってましたよ。てか力作。
映画好きな人なら楽しめるいろんな仕掛けがいろんな場所にあるんでどのシーンも中身濃い濃い。それぞれのセリフもパロディもストーリーもキャラ設定もなにもかもあらゆる角度でサービス満点っすよ。特にロバート・ダウニーJrの語るこれまでの有名作品例にあげる演技論いちいち面白すぎ。

で、なにがいいってこういうコメディを押し出した映画って笑わせるためにだけ登場して途中フェードアウトしていったりの、中途半端な捨てキャラがたくさん登場するじゃないですか。それがこの映画は皆、笑わせてもくれるんだけど、最後の最後までどのキャラもストーリーがあって活躍の場と見せ場があるのがすんばらしいですね。冒頭あたりでの扱いからあの人がー?ってな人までいいとこ見せてくれるんですわ。もうほんとただの活躍じゃなくて泣ける活躍。
みんなほんとイイんですけどその中でもわたし的にはマシュー・マコノヒーと爆薬班の彼がよかったっすね。

てなわけで、映画冒頭のフェイクトレイラー、これまた傑作ざますよ。

ttp://jp.youtube.com/watch?v=qT9rnlP0mIs


2008年11月21日

252 生存者あり

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『252 生存者あり』観ました。
試写会だったので主演の伊藤英明と内野聖陽がこんな田舎なのにやってきました。心の中でわー、キノコと勘助ーと突っ込みを入れてしまったのは秘密(か?)。

史上最大規模の巨大台風が日本に直撃、人々が大パニックに陥る中、決死のサバイバルが繰り広げられるスペクタクル・ヒューマン・ドラマ。(AllChinemaより)ってことでございますが、
まあ、皆様の想像通り!の映画だよっ。イエイ★
登場人物は不死身とエスパーと狂人ぞろい。途中山田孝之が「マンガじゃないんだから」っていうセリフを言うんだけど、いやいやそれはマンガに失礼ですよシーンの連発ですよ★

伊藤英明はもちろん、内田聖陽は『風林火山』での市川亀治郎の歌舞伎顔芸に感染したのか、なんでこんな場面でその顔??てな妙なキメ顔を多用で笑わせてくれますよ。そんでなんの脈絡もなく突然、画面に映ってる全員がスイッチ入れられたみたいにハイパーレスキュー隊隊長である彼に一斉敬礼して笑わせてもくれますよ。
でももっと震えるくらい笑かしてくれるんかと思ってたのにちょっと爆発力足りんかったかな。映画の中ではいろんなとこ無駄に爆発させてたけど。海猿見てなかったのがダメやったんかなーとちょっと反省してみたりもして。

最後、地下に伊藤英明、その娘、木村兄やん、山田孝之、MINJI、閉じ込められてて、それを救い出すのに台風の目がその真上に来る暴風の止む18分だけヘリを飛ばして彼らをひとりずつ釣り上げて救出、ってシチュエーションになるんだけど、5人その時間内で助けなくっちゃいけないっていう緊迫した状況にもかかわらず救出に行った山本太郎(現レスキュー隊員)と埋まってた伊藤英明(元レスキュー隊員)が穴から出ずにだらだら昔話や過去のトラウマの話したり(丁寧に回想シーンまで入る)、「おまえ先に行け」とか「かっこうつけやがってバカヤロウ」とか言い合って案の定再び埋まるのは、それもう天災じゃなくて人災ですがな。
てかこの場面映画の中で一番手に汗にぎる見せ場だと思うんだけど、わざわざこんなにも緊張もなーーんも心臓をぴくりともさせないつくりにしてるってハラハラドキドキを一切封じ込めた首尾一貫な態度の製作者の心意気に感動すら覚えました。なんちて。


2008年11月15日

ハッピーフライト

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『ハッピーフライト』観ました。
ストーリーはないです。ていうか、空港で働く人々のお仕事を見せることがメインで、その仕事の苦労や楽しさやすごさを伝える為に話を展開させてるので、”映画で物語を綴る”的なストーリーはないっす、というのが正しいか。
なので、『空港ではたらく人たちの仕事を知ろう!』てな視点物語ではすげーーー面白かったっすけど、『ハッピフライト』って純粋に映画の物語を期待するとちょと(いやかなりか)物足りないというのが正直な感想かなー。

でも、まあこういうなにか知らないことを見せてくれる系ってのも好きなので楽しんで見させていただきましたよ。

飛行機の中の操縦士やCAの華やか仕事系より、それより外のグランドホステス、管制塔、整備士とか地上勤務の地味なお仕事部門のほうがとても魅力的に見えるのが面白かった。岸部一徳がこれまたよろしいのですわ。どの映画でもいつもええ仕事されとりますね。田畑智子もええ仕事しますなあ。この映画でのわたし的主人公はこの二人でございました。


2008年11月06日

彼が二度愛したS

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『彼が二度愛したS』観ました。
火サスと韓国ドラマ合わせたものにブライアン・デ・パルマの鼻毛二本混じりました、みたいな映画でござんした。
なんかこう久し振りに面白くも面白くなくもない映画を観たわ〜としみじみしながら劇場を出たりなんかして。
ヒュー・ジャックマン、ユアン・マクレガー、マギー・Q、シャーロット・ランブリングの無駄遣いだわー。
ヒュー・ジャックマン超テクニシャンって設定なのに全然そう見えなかったっすよ。ぷんすか。官能サスペンス・ミステリーと銘打ってるんだからもっとエロくやってくれ(おっさんか)。つうか全体的にいろんなことがもっとやりすぎでもいいのになあと思いました。ユアンはユアンなのにいま一つの脱ぎっぷりだし。

強いていえば見どころはユアンの白童貞ブリーフでしょうか。

ミシェル・ウィリアムズが今まで見た中で一番綺麗でした。ちょっと惚れた。

2008年11月01日

レッドクリフ

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『レッドクリフ』観て来ました。
映画的にどうとかはさておき、いやあ、楽しかったっす。
なにせわたし三国志といえば横山光輝の漫画を読んだだけくらいの思い入れのなさなので、ジョン・ウー映画としてみられたのがよかったとみた。

鳩、二丁拳銃(今回はさすがに時代的に二刀流だけど)、翻るマントのジョン・ウー三種の神器はもちろん登場。今回は鳩、大出世で家も与えられ餌も与えられ、鳩ちゃんと語らうコーナーあり、アップありメタファーシーンあり、で、これまでの苦労が報われました。鳩。大部屋人生から脱出です。

古戦法好きとしてはあらゆる角度から見せてくれた八卦の陣、わくわくしましたねえ。
張飛、趙雲、関羽の劉備軍三将軍のスーパー将軍っぷりも楽しい。

なぜかわたし周瑜(トニー・レオン)と諸葛孔明(金城武)の琴セッションではふたりが心を通じ合わせるシリアスシーンなはずなのに、妙にツボに入ってしまって笑いをこらえるのに必死でした。

で、どのシーンもいちいち発情してるトニー・レオンとリン・チーリンも脱力で楽しかった。大けがして包帯巻いてるシーンでまで発情せんでもよかろうに、とつっこみ入れてみたりして。

それにしてもトニー・レオンはがんばっておりました。他のキャストキャラがだいたいアクション、お笑い、シリアス、とか一分野担当なのに対して、お色気、お笑い、アクション、ほぼ全般のセクションに渡って担当されておられて大変だのう、主役も、としみじみしてみたりして。

あと、孫権のチャン・チェンがずーーっとピエール瀧に見えたのはわたしだけでないはず。


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(トニー・レオンの後ろがピ、ピエールいや、チャン・チェン)

てなわけで後半、いよいよ突入する赤壁の戦いで観られる戦法が楽しみっす。