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2008年10月22日

イーグル・アイ

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『イーグル・アイ』観ました。

『エネミー・オブ・アメリカ』&『2001年宇宙の旅』をおもいっきし思い出すのは、皆様と同じですが、わたしはそれにもいっこ『ファミリー・ゲーム/双子の天使@リンジーローハン』をプラスしてみたいと思います。

なんか久し振りにビリー・ボブ・ソーントンを劇場で観たなあと思ったら去年2007年は『庭から昇ったロケット雲』一本しか映画出てないのねん。Imdbによるとだいたい毎年2・3本はコンスタントに出てる感じなのに。
そしてこの映画でのビリー・ボブ・ソーントンの結末にうそーん、みたいな。
そしてもひとつのうそーん、は、イーサン・エンブリーの益々のハゲ増進でしょうか。

2008年10月15日

アイアンマン

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『アイアンマン』観ました。
いいねいいね〜。ロバート・ダウニーjr社長がアイアンマンスーツ作っていく過程、ものごっつうワクワクしましたわ。
最初、武器商人からアイアンマンになるまで心変える過程がむっちゃ早っ、とか思ってたけど、そこに時間割いてたら、スーツ完成までにあんなに時間使えんもんねー。と後からうなづいてみたりして。全体的にテンポよくて楽しかった。
ファブ郎ナイス。

ロバート・ダウニーjr社長はもちろん、アシスタントロボットを含め、回りの役もみんなよかったわ〜。
あと、アイアンマン飛び立つときの始動の格好が両手をぴったり体の脇につけて、ちょっとだけ、手のひら横に広げる、幼稚園の子がよくやる小鳥のポーズみたいで毎回可愛かったっす。

てなわけで続編楽しみ。

2008年10月11日

エンジェル

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そういえば旅先で読もうと思ってて結局読めなかった本を家に帰ってから読み進んだら、これが面白いのなんのって。止められなくてぶっ続けで読みつづけること四時間半。退屈な飛行機で読むんだったっすよ。てなわけでエリザベス・テイラー『エンジェル』。
エリザベス・テイラーはあのエリザベス・テイラーでなくてイギリスの女性作家(1912〜1975)。この作品は1957年に発表。


どういう話かっつうと、

栄光と転落の悲喜劇
本国ではしばしばジェイン・オースティンと並び称される作家、エリザベス・テイラー。その本邦初紹介となる本作は、二つの大戦をまたぐ激動期のイギリスを舞台に、ある女流作家の栄光と転落を描いた傑作長篇である。
田舎町ノーリイの食料品屋の一人娘エンジェルは、退屈な毎日をやり過ごすために、「パラダイス・ハウス」という屋敷の物語を拵えている。そこは、叔母のロティが侍女として仕えている屋敷で、「エンジェル」という名前も、令嬢アンジェリカにあやかったものだった。
エンジェルは、想像力と自負を頼りに処女作を書き上げ、若くしてベストセラー作家として成功する。憧れのパラダイス・ハウスを買い取り、思い描いた人生を手にしたかに思えたが、運命の落とし穴は思わぬところにひそんでいた......。
主人公の虚栄心と自己愛、そこに隠された悲哀と孤独が、機知とユーモアたっぷりに描かれる。訳者の小谷野氏(あ、「もてない男」の先生だ)が惚れ込んだ一作。鬼才オゾン監督による映画化原作。 (Amazonより)

まあ、なんつうかこのエンジェルって人が徹底的に妄想と自己愛の世界に生きてる人で、”栄光と転落の悲喜劇”って作品の紹介にはあるけれど、ここまで自己愛が徹底してて、他の人と見えてる世界が違ってたら、私たちがみれば悲喜劇ではあるけれど、本人的には悲劇ってことはないんじゃないんじゃないかなと思いました。

エンジェルの作品はデビューする出版社の下読みが”笑いすぎて腹がよじれた””最高のパーティジョーク”と揶揄するくらいのたぶんハーレークィンロマンス並のトンデモ世俗小説なんだけど(うーん、古代ギリシャ舞台の小説にローマの神が登場するくらいだからもっとひどくて携帯小説グレードなのかも)なんだけど本人は自分で大文豪だと大真面目に思っていて、そのへんの世間とのズレの描写が意地悪ですごくイイんすよねー。

なんとなく読みながらこれってエンジェルが小説家としての絶頂を極めてそしてそこで彼女の性格ゆえに人生半ばくらいでどん底になってこれからまだ続くお先真っ暗の人生どうするよ、ってな暗示のかかった終わり方なのかなあ、と思ってたら、彼女が年老いて死ぬまできっちり最後まで書かれてたので、これまたじっくりエンジェルの人生とつきあえてよかったなあと本を閉じて思いましたわ。

でもほんとこれって喜劇ではあるけど悲劇じゃないよなあと思いました。だってエンジェルの老後ってちょっといいなあ、と。
ノーラとマーヴェル、血のつながらない年寄り三人での生活って(別に仲がいいわけでもないけど)不幸ではないと思いましたわ。

てなわけでオゾン監督の映画も見てみるか。でもあとがきによると、映画のほうはエンジェルの小説はトンデモ小説って設定じゃないらしいので、そこがこの小説のツボだと思うんだけど、どうなんだろう。


2008年10月10日

ララピポ

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ほんのりと旅に出ていました。
というわけで読んだ本。今回はあんまし本を読まなかったなあ。
まずは奥田英朗、『ララピポ』。

対人恐怖症のフリーライター、杉山博(32歳)。NO!と言えないカラオケBOX店員、青柳光一(26歳)。AV・風俗専門のスカウトマン、栗野健治(23歳)。文芸コンプレックスの官能小説家、西郷寺敬次郎(52歳)。専業主婦にして一応AV女優、佐藤良枝(43歳)。デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合(28歳)、(Amazonより)
が登場人物。それぞれが話の主人公で全員が微妙につながっていてぐるっと円になってる感じのオムニバス(?)な形式の小説。どうしようもない人たちのどうしようもない人生の話。面白いっす。

いやあ、奥田英朗が戸梶圭太になったのかと思いました。でも、戸梶圭太小説がアサヒ芸能連載チックならそれよりもちょっと毒を薄めた週刊現代チックな感じ。
これって映画になるんやねえ。公式サイト
デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合って森三中の村上さんがするみたいやけど、玉木さんは図書館でナンパした徹底的に冴えない男たちを部屋に連れ込んで隠しカメラでセックス撮影、それを裏ビデオ(「デブ女と醜男シリーズ」のタイルの人気シリーズとなってる)として売ってるって人なんだけど、どういうふうになるんだろう映画では。気になる。
玉木さんが自分の人生についてちょっと悩んだりもするけれど、「一人の人間の生きる意義なんて六十億分の一しかない」という悟りという名の開き直りに激しく共感。

あ、そうそう、タイトルのララピポつうのはなにかというと、「a lot of people」のことです。


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林真理子「アッコちゃんの時代」。読むまで80年代の話とくらいまでしか内容について知らなかったのでアッコちゃんて高橋章子編集長のことで、「ビックリハウス」の物語かと思ってたら全然違うアッコちゃんの話でした。

わたしは林真理子の実物モデル小説(「テネシーワルツ」とか)が好きなので、楽しく読ませていただきました。「RURIKO」も読んでみるか。


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平 安寿子『恋はさじ加減』。
六人の男女とその二人にまつわる料理の話。
出てくる料理は「焼き蛤」「ハヤシライス」「カレーうどん」「ポテトサラダ」「バターごはん」「梅おにぎり」。
この中で一番食べたくなったのが「ポテトサラダ」でございました。

なにか旅に出ると平 安寿子ものを読んでるような気がするなあ。