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ベンジャミン・バトン 数奇な人生

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『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』観ました。
デヴィッド・フィンチャーだけどブラッド・ピットだからなー、それにあの感動を押し付けるみたいなCMがなあ、とあんまし期待してなかったんですけど、予想をどばーんと超える、ええ映画でございました。じーーん。アカデミー賞のたくさんのノミネートも納得。
主人公をとりまく人物の配置やシンボルの使い方が『フォレスト・ガンプ』ととっても似てようが、CGの若いブラッド・ピットにおいおいと突っ込みを入れたくなろうが、それを超えるなんつうか心に畳みかけるシーンがたくさんありすぎで、随所随所でおばちゃん胸がじんじんとしておりました。若い時にみるよりも年とってからみたほうがこのじんじんが心に強く響くような気がする。
ケイト・ブランシェットの年とってからの、タイツをたくしあげる時の加齢で緩んだ脇腹の肉がなにかとても身につまされて、この映画の一番の印象的なシーンでござりました。

わたし的には最後のほうのブラッド・ピットが若くなってるシーンよりも最初のほうのお爺ちゃん子供の時のほうがちょっと80年代のデヴィッド・クロネンバーグチックなムード?ーと画面的に楽しかったです。ケイト・ブランシェットも年とってからの凛とした感じがよかったなあ。

デヴィッド・フィンチャーの映画は2時間越えの作品が多くて今回167分、ゾディアックで157分もあったりするんですけど何故か全然長さが苦にならないんすよねー。
なんかこう分厚い本を1枚1枚、紙の匂いなんて楽しみながら読みすすんでいくてな感じで映画をみられるつうのか。で、結末は早く知りたいんだけど、ページが残り少なくなっていくと終ってしまうのも惜しい気持ちになる、みたいな。

映画の終わり方もよかったなあ。

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