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インビクタス/負けざる者たち

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『インビクタス/負けざる者たち』観ました。
はーーー、飛行機のシーン、どきどきしたーーー。
いやあ、だってクリント・イーストウッド映画なのにすごく平穏、つうかストレートに話が進んでるからここでなんかあるはず、と思って。でも史実でそこで惨劇があったとは聞いたことないし、でもクリント・イーストウッドなら、なんか絶対あるはずと、一人であの20秒くらいのシーンで激しく血圧上げたり下げたりしてますた。

今回ほど、わたしスポーツに疎くて本当によかったと思ったことなかったです。だってあの1995年のラグビーのワールドカップの優勝国知らないから、ホント、手に汗握れました。
南アフリカ応援しながら、飛行機のシーンもそうだけど、イーストウッドだからここで努力と熱意が素直に実を結ぶなんてありえない、うまくいったと思ったら大きな暗くてふかーーい落とし穴があるはず、でもマット・デイモン主将頑張ってるし!なによりネルソン・マンデラ・フリーマン、彼の信条と努力と熱意が報われて欲しい、ああ、でもイーストウッドだから・・・とここでもまた血圧が上がったり下がったり。つうか上がりっぱなし。

と盛り上げるとこはもりあげて細かいとこもきっちりしてるのがイーストウッドやっぱすごいですね。冒頭でネルソン・マンデラって、ベッドの端っこだけ使うようなえらくこじんまりとした起床の仕方する人やなあ、というシーンがほんとさりげなーーくあるんだけど、後でなんでそういう風な寝起きになるのかというのが、わかるシーンがちゃんとこれまたさりげなくあるんですよね。

いやあ、ストレートな映画もまたいいですね。いい時間を過ごしました。
「私が我が運命の支配者、わが魂の指揮官」ええ言葉やー。じーん。

だけど、ちょこっとだけ。
不思議なのは、今までのイーストウッドの映画でおなじみの、ええ!?うそーん、という鬱展開になれば、ブルーになりながらもああ、でもこういうことも人生ままあるよねーと、割と後味とかそういうのは関係なく妙に納得したりもしてしまうんだけど、今回みたいにこうなって欲しいと思ったようにストレートに物事が進むと、よかったーと思いながらも、ええーそんなに物事って思い通りにいくー!?となにか腑に落ちない気分もほんのりどこかに感じてしまうって、なんつうか人って不思議ですよね。
「私が我が運命の支配者、わが魂の指揮官」の言葉も心に響くけれど、一方自分の人生のはずなのに奮闘かかわらず自分のままならないことのほうが妙に心に寄り添うというかなんというか。

はっ。!これももしかしてこういうことを考えさせるために敢えて別タイプの映画を作るというここ時間と月日を使ったイーストウッドの作戦!?と深読みしすぎてみたりなんかした上映後でございました。

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