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2010年02月20日

恋するベーカリー

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『恋するベーカリー』観ました。
アレック・ボールドウィンの胸毛がどっさーーーーー。全身ギャランドゥーというかなんというか尻の巣までつながってそうな胸毛に目が釘付けでござんした。
今回の脱ぎ要員は彼だったらしく、これが女優さんなら拍手喝さいを浴びていいくらいの見事な脱ぎっぷりでしたよ、ブラボー。

まあ、映画的には皆さんの予想を一ミリも裏切らない、まんまな映画でござんした。
既婚中年の恋愛がらみの話ってお金があるってのは重要なファクターでございますね。
人気ベーカリーのオーナーと成功した弁護士、逢瀬も高級ホテルのスィート、車はポルシェ、素敵な衣装、きちんと教育を受けた子供たち、こういう条件がくたびれた肉体の中年同志の恋愛をなんとか観られるものにしてくれておりました。(←エラソー)
これが安モーテルでの逢瀬、乗ってる車は車検落ちのカローラあたりでツーパンツスーツ&毛玉のできたセーターなふたりだと、ええ大人が分別のない!愛だの恋だの寝言は寝て言え、と憤ってしまいそうだけど、やってることは同じでも背景にお金かかってると観てるこっちもある程度のことは許せるのが、これ不思議。
お金の力って素晴らしいですね。
でもって何度か出てくるパンの焼きあがるシーン、料理の出来上がるシーンがそのいいにおいで油断すると漂ってきそうな加齢臭を頭の中からさーーっと消してくれるという、うまい作戦。
わたしもなんやかんやいいながらチョコクロワッサン食べたくなったよ。

それにしても外国の人って年取ってもセックスにかける情熱が、ハンパないんっすね。やっぱ農耕民族とは違いますですなあ、としみじみ。
でもって毎回こういう映画観ると思うんだけど、ハートウオーミング系の映画の中年の女のひとの下ネタってなんであんなに面白くないのじゃーーー。


そうそう、メリル・ストリープ、アレック・ボールドウィン、夫婦役で割といい感じに見えたんだけど、実際はいくつ同志なんだろうと調べたら、メリル61歳、アレック52歳、そんでそのふたりの間に入る、スティーブマーティン65歳てな感じ。なんだかんだいってもメリル・ストリープは若いでござんすよね。


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(ボールドウィン兄弟だよ。)
今回アレックはこの二倍は確実に太ってました。デブ好きには目の正月☆

2010年02月06日

インビクタス/負けざる者たち

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『インビクタス/負けざる者たち』観ました。
はーーー、飛行機のシーン、どきどきしたーーー。
いやあ、だってクリント・イーストウッド映画なのにすごく平穏、つうかストレートに話が進んでるからここでなんかあるはず、と思って。でも史実でそこで惨劇があったとは聞いたことないし、でもクリント・イーストウッドなら、なんか絶対あるはずと、一人であの20秒くらいのシーンで激しく血圧上げたり下げたりしてますた。

今回ほど、わたしスポーツに疎くて本当によかったと思ったことなかったです。だってあの1995年のラグビーのワールドカップの優勝国知らないから、ホント、手に汗握れました。
南アフリカ応援しながら、飛行機のシーンもそうだけど、イーストウッドだからここで努力と熱意が素直に実を結ぶなんてありえない、うまくいったと思ったら大きな暗くてふかーーい落とし穴があるはず、でもマット・デイモン主将頑張ってるし!なによりネルソン・マンデラ・フリーマン、彼の信条と努力と熱意が報われて欲しい、ああ、でもイーストウッドだから・・・とここでもまた血圧が上がったり下がったり。つうか上がりっぱなし。

と盛り上げるとこはもりあげて細かいとこもきっちりしてるのがイーストウッドやっぱすごいですね。冒頭でネルソン・マンデラって、ベッドの端っこだけ使うようなえらくこじんまりとした起床の仕方する人やなあ、というシーンがほんとさりげなーーくあるんだけど、後でなんでそういう風な寝起きになるのかというのが、わかるシーンがちゃんとこれまたさりげなくあるんですよね。

いやあ、ストレートな映画もまたいいですね。いい時間を過ごしました。
「私が我が運命の支配者、わが魂の指揮官」ええ言葉やー。じーん。

だけど、ちょこっとだけ。
不思議なのは、今までのイーストウッドの映画でおなじみの、ええ!?うそーん、という鬱展開になれば、ブルーになりながらもああ、でもこういうことも人生ままあるよねーと、割と後味とかそういうのは関係なく妙に納得したりもしてしまうんだけど、今回みたいにこうなって欲しいと思ったようにストレートに物事が進むと、よかったーと思いながらも、ええーそんなに物事って思い通りにいくー!?となにか腑に落ちない気分もほんのりどこかに感じてしまうって、なんつうか人って不思議ですよね。
「私が我が運命の支配者、わが魂の指揮官」の言葉も心に響くけれど、一方自分の人生のはずなのに奮闘かかわらず自分のままならないことのほうが妙に心に寄り添うというかなんというか。

はっ。!これももしかしてこういうことを考えさせるために敢えて別タイプの映画を作るというここ時間と月日を使ったイーストウッドの作戦!?と深読みしすぎてみたりなんかした上映後でございました。