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春よこい

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『春よこい』観ました。

『春よこい』というタイトルと
”佐賀県を舞台に、事件を起こして行方をくらました男と、残された妻と息子の姿を描く家族ドラマ”という内容と、
主題歌夏川りみ、てなことで、
なんかやたら台詞に家族だの愛だの絆だの盛り込まれ、
そのくせ、工藤夕貴が旦那が逃亡犯ってことで生活に追われ、町のうわさや詮索で肩身の狭い自分をかばってくれた新聞記者、西島秀俊デキてしまい、
でも、もうヤってるくせに旦那の時任三郎との間でこれみよがしに苦悩して泣いてみたりする(←工藤夕貴のハリウッド仕込の演技力のみせどころ)。
が、最後は時任三郎が帰ってきて夏川りみの曲、大音響、子供の「とうちゃーん」と叫び声とともに三人で抱き合い号泣、バックには彼らを見守る美しく輝く海、そんでもって西島秀俊はその姿をみて身をひく、で、めでたし、めでたし。
しかし、工藤夕貴、浮気の後ろめたさに西島秀俊とのことを告白、が、時任三郎、自分も逃亡中、寂しさから女性と関係したことあるし、すべては俺が原因だ、すまない!すべて水にながしてこれからやり直そう!(で、再び固い抱擁&夏川りみの曲)。再び再びの、めでたしめでたし。
みたいな感じのぬるい話ちがうんかー、とか思って見に行ったりしたんですが。

いやあ、すんません。全然違ってました。
そんな泣かせようとか、浮ついたとこのない、ちゃんと作られた映画でした。ちょっと70年代の刑事ドラマの、『夜明けの刑事』とか『特捜最前線』てな地味ながらも誠実な感じというか。
昭和50年代の話なんですけど、その頃の感じもちゃんと出てて、なんか感じのいい映画でした。
それにしても吹石一恵は昭和が似合うなあ。

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