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日本沈没

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『吾輩が主婦である』が終わってしまって寂しいこの一週間。心の隙間を埋めるため『日本沈没』(ミッチーが出てるから)を観に行ってきました。

で、ワロタ。

ゆっるー。ぬっるー。うっすー。
こういうパニックものって、もし、自分の身に同じことが起こったら!?ってことを考えてその恐怖を一緒に疑似体験して楽しむものじゃないですかー。それが全然感情移入できないように作られてるのがまたスゴイ。ここまで隙のない薄さもある意味才能みたいな。

豊川悦司、大地真央の芝居がこれまた「新春かくし芸大会」のドラマの芝居みたいでおもろいんですわこれが。
また劇中の全員のセリフがとても素敵。
「海に潜ると地球に抱かれてるみたいなんだ」とか「あなたは欲しいおもちゃが手に入らないとダダをこねる子供みたいね」とか「命よりも守りたいものがあるのよそれは愛」とか中学二年生ポエム手帳かよ、な脱力なセリフが満載。思わず、笑かすためにわざとこういうセリフチョイスしてんのかと思ったよ。
一番芝居で自然だったのが悪代官い、いや、悪副総理大臣の國村隼かな。

ってそんなことよりなにより一番、ラブシーン。
ひょろ〜。ぴよ〜ボエ〜というケニーG風ムーディーサックス(?)なBGMを大音量に
過去のトラウマで草なぎ剛の気持ちが素直に受け止められなかった柴咲コウが日本もいよいよ終わりってときに避難所のテントで「抱いて」(BGM一段とメロウ〜☆に)っていうのに草なぎ剛が「今は出来ない」(BGMクライマックス、サックスも泣き入ってる。つか出来ないってED?)と柴咲コウを突き放してメソメソメソ〜と泣き崩れるの。もう日本は沈没するんだから、ジャニーさんのことなんて忘れてここは一発かませばいいじゃんねー。(ってちがうか)だいたいこういう状況下って種の保存の本能のためにもやっぱやるのが動物としての正しい道だとおばちゃん思います。てか、「抱いて」「今は出来ない」ってセリフって笑かそうとしている以外考えられないんですけど。
で、翌朝、ある決意をした草なぎ剛と柴咲コウがぎゅむーんと抱擁してるバックにこれまた流れるとってつけたようなBGM,今度は男女熱唱型の歌い上げ系デュエットですよ。曲が終わるまでは抱き合ってますよ。なにがあっても抱き合ってますよ。なにがあっても離れませんよ、熱唱が終わるまでは。カメラも二人の周りをくるくる無駄に回ってますよ。笑いをこらえるの必死でしたがな。そのあと紫咲コウがバイクで立ち去るのが「トップガン」のケリー・マクギリス気取りなのがこれまた微笑みたいな。

ちょっと前に「ポセイドン」観たときも思ったけど、違う意味でこれも「アルマゲドン」かよ、と思いました。うーむ。そう考えてみると「アルマゲドン」ってもしかして偉大な映画なのかもしれない。
あと「夏子の酒」も入っとるよ。

筒井康隆の『日本以外全部沈没』も映画になったんやねー。

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