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ここ4・5日

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何故か、本をもりもりっと読んでます。
というわけで、いしいしんじ、「トリツカレ男」。何かに夢中になると寝ても醒めてもそればっかりのジュゼッペ。三段飛びにトリツカレルと大きな競技大会で優勝できるくらいにハマり、オペラにトリツカレルと生活が歌で始まり歌で終わり歌いっぱなし、サングラス集めにトリツカレルと世界中のサングラスを集めずには気がすまない。そんな男が異国から来た少女に恋をした。さて。どうなるでしょう。
ちょっと読んでて、話は全然違うんだけどクリス・ペンの『キスキスバンバン』を思い出したよ。やっぱり、いしいしんじ作品好きー。

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梨木香歩『西の魔女が死んだ』
おばあさんがいろいろと理由があって、学校にいけなくなった中学生の孫に言うことばがよかったなあ。
「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといってだれがシロクマを責めますか」


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夏目房之助『マンガの深読み、大人読み』
「あしたのジョー」の逸話。
ちばてつやは原作に忠実に話をすすめるタイプではなくて、オリジナルな設定や人物を投入して物語を進めるタイプ。「あしたのジョー」の原作者である梶原一騎は最初それに怒っていたが、ちばてつやは「原作の人物に惚れたからそれを描くためにやっているんだ」と説得。
結果、力石を大男に描いたことが、のちにジョーと同じウエートの減量で苦しむことになり死につながることになるというこの物語の大きな枠組みをつくることになった、らしい。なるほど。


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『セックスボランティア』河合香織
真面目でちゃんとしたノンフィクションで、なるほどなあと思いながら読んだけど
あまりにも真面目でまっすぐすぎて、なんか学級委員長のお話を聞いている感じで落ち着かなかったっすよ。もうちょっとユーモアな感じがあってもよかったのかも?
こんな夜更けにバナナかよとか、無敵のハンディキャップ―障害者が「プロレスラー」になった日では全然そんな落ち着かない感じはなかったっす。

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『ワイルドマウンテン』本秀康
CSのスペースシャワーTVでとあるバンドの人が面白いと言っていたので、読んでみる。
本秀康作品はずーっと昔に『たのしい人生』というのを読んだことあって、面白いことは面白かったけど、ガロとかあのへんにある感じかなあとそんなにピンとこなかった相変わらずドンくさいわたしですが、これは面白かった。
主人公は東京都中野区ワイルドマウンテン町町長・菅菅彦(スガスガヒコ)。
彼のその場しのぎの嘘と妄想がおかしすぎ。たぶんわたしが中二男子だったらこんな感じだな。
でも菅菅彦、根はイイ人なのです。元地球防衛軍の隊長であったりするし。

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『赤(ルージュ)・黒(ノワール) 』石田衣良
池袋ウエストゲートパークの外伝。
本編、読まずに読んでみる。
おお、面白いストーリーだ。いっきに読んでしまった。
石田衣良の長編初めて読んだけど、サービス精神旺盛な作家さんなんですね。

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で、『赤(ルージュ)・黒(ノワール) 』で出てきたサルという人が気になったので本編の『池袋ウエストゲートパーク』を読んでみる。なるほどー、あの心に秘めた人というのは、あの娘のことだったのか、と謎が解けてすっきり。
何年か前にミステリーチャンネルの書評の番組で豊崎由美さんがこのデビュー作を読んで、ひとつの作品の中で(後半になればなるほど)どんどん文章が上手くなっていってるのがわかる、って言ってたことを思い出したりなんかしました。
ドラマも見てみよう。と今更思ったりして。(遅っ遅っ遅っ)

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